写真家ソール・ライター 急がない人生で見つけた13のこと [DVD]

監督 : トーマス・リーチ 
出演 : ソール・ライター  マーギット・アープ 
  • ポニーキャニオン
4.13
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本棚登録 : 31
感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988013284692

感想・レビュー・書評

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  • だらだらと老年のソールライターを収めた作品なのですが、なぜか見終わった後にすっきりしてしまう不思議な作品でした。

    認められたいとか、人生でやり残したことがあるとか、目的意識だとか、そういった価値基準から逃れているからか、ゆったりと観ることができた。

    幸福を追い求めるなんて馬鹿げてる、という一言が最後に出てくるんですけど、なんだか楽になった一言。
    一つの価値基準を追い求めて疲れている人には癒される映画かもしれない。

    このドキュメンタリーのいいところは、映画にするにあたっての監督側の意図やメッセージのようなものがないこと。
    撮影者に文句を垂れながら、少しずつ自分のことや写真の話をしてくれるライターを見ることができる。
    人生で見つけた13のことというのも、たいそうなメッセージではないところがよい。
    それが見る人によっては淡々としていて取り止めがなさすぎるように感じるよう。
    私はソールライターの人となりがよく伝わる作品だと思う。
    なんでもないことや無駄に思えるやりとりのほうが、率直にその人を表現しているのではないかなと。

    散らかった部屋、なんでもないニューヨークの日常、無秩序さがとても心地よい映画です。

  • 日常というものは

    その大半がかけがえのないもので
    無意味なものだ

    だから起伏はないし
    クライマックスもない

    心が高ぶることはない
    思想と哲学で一歩ずつ積み重ねていく

    散らかった部屋を混沌と呼ぶなら
    イマジネーションに秩序を見出そう

    見るからに退屈で
    何の面白みもない

    だから言ったろ?
    私を映画にするなんて
    意味がないと


    それでも――なぜか我々は
    彼の言葉を一つ一つ
    追う

    そこに何か重大な真理が
    隠されているような気がして

    彼は好きに語り 好きに撮り
    部屋を調え 写真を選ぶ

    つまらない
    でも 悪くない

    日常を生こうと思うなら
    まずは楽しむことを覚えることだ

    幸せを探そうと思うなら
    幸せ以外に意味を見つけることだ

  • ソールライター展を観に行った後、観た映画。人生の大半の心配ごとは大抵大したことではないという名言。気が軽くなった。

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