変愛サイケデリック2 (電撃文庫) [Kindle]

著者 : 間宮夏生

• KADOKAWA (2014年2月27日発売)

感想・レビュー・書評

[読生さんの感想 · 2020年3月21日]

異質なものを排除したがる。
自分の理解できないものは悪だとしてしまう。
そうした方が安心だから。
ただ、その時に自分の方が異質だとは考えないのだろうかと思う。
自分の方が周りから理解されていないんじゃないかと考えないのだろうかと。
でもそんなこと考えてたら生きていけない。
普通なんだもの。その人にとっては。
どの生き方もその人にとっての普通。
でもその普通は自分にとっての普通でしかない。
生きているとだんだんそれが分かってくる。
かの人の普通はどこにあったのだろう。
今の自分が本当に普通かどうかはわからないし、また時間が経ったあと、その時の普通が今の普通とは違うことも、また普通にありえること。

著者プロフィール

岐阜県出身。2010年、『月光』（電撃文庫）にてデビュー。軽妙な語り口で硬派な人間模様を描き出す。著作に『推定未来 白きサイネリアの福音』（メディアワークス文庫）など。

「2018年 『法廷の王様 弁護士・霧島連次郎』 で使われていた紹介文から引用しています。」