Unlimitedで読めたので読んでみた。
Lifehack小説ということで、最近は僕自身がLifehackに対して斜に構えるようになってきたので、それほど期待せずに読んでみた。
すごく読みやすい。小説としての深みがない、キャラに魅力がない、全体的にトーンが軽い、ということで、読み返すようなこともなくスムーズに読めるからだと思うのだけど。
それほど期待していなかっただけに、内容は思っていたより良かった。期待以上、と言えるだろう。
僕が意識的にも無意識的にもやっていることが言語化されていたり、新たな気付きがあったり。
『自分の記憶力を過信しないこと』なんてのは、まさに僕にピッタリ。だから僕はリマインダーを可能な限りフル活用してるし、まだまだ足りないと思ってる。
チェックリストの行も、僕が普段考えていることと近しい。僕はまだまだ出来ていないので、新たな気付きや意識を強めることに繋がった。
この中には確かに仕事を進める上でのヒントは種々記されている。この辺りを応用することが重要だよね。
問題は、小説としては面白くない、という点か。小説のほうが伝えやすい、というのはあるのだろうけど。多分、ビジネス書や自己啓発本として作ったほうが、より多くの内容を載せられただろうし、もっと中身は濃くなった気がする。が、その分リーチ率は低くなったかなぁ、というふうにも思う。そう考えると、この形式は(たとえ面白くなくても)適切だったのかな。
もう一つの問題は、この本を面白い、気付きがあった、と高く評価する人は、おそらく本質的にはこの本を読む必要がない人。で、本質的にこの本を読んで自分の血肉にしていったほうが良い人達は、本書を読んでも「つまらない」とか「具体論がないから意味ない」「俺には合わない」とかって判断を下すだろうと思う。その辺が、この手の本の難しいところだと思う。
もちろん、ここに書いてあることを既にやっていて常に意識しているがゆえに「内容には首肯するけど得るものはなかったな」と判断する人もいるだろうけど。
そういう意味でも、ライトな小説にして深みを出さなかったのは良い判断だったのかもしれない。
ところで、Lifehackってこういうことだっけ?そもそもLifehackの定義がよく分かってないと言うか、定まっていない気がするんだけど。Buzzwordだよね。
そんなことを気にしていてもしゃあないだろうけどね。