貧困のハローワーク [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 不安定で低賃金の仕事をしている17人への取材を通して、日本の格差や貧困問題を明らかにした本。

    一度下がると容易に抜け出せなくなるほどの強烈な格差。表には見えにくい現代日本の姿がよくわかります。適度な範囲を逸脱した格差に対する対策が政府に求められているのですが…。

  • 常々チェックしているルポライター増田明利の本。
    今回読んだのは風俗・飲食・ホームレス等の職業にスポットを当て、その職業の従事者毎に仕事とお金を中心とした生活ぶりを紹介していく本書だ。
    とりわけ印象深かったのが後半にある著者自ら体験したという「年末年始の短期アルバイト」のセクションだ。そこでの著者のコメントにハッとさせられる。
    「多くの人がやってみたい、面白そうだと思う仕事と、こういうことはやりたくないという仕事の違いははっきりある。もっと露骨に言えば賃金によってその仕事の価値がランク付けされているじゃないか。」
    真実とは思いたくないが、世の中の現実を突きつけられたような言葉だった。

  • 様々な底辺(失礼)職種についた人のインタビューによってなぜその立場になったのかが語られる。人って一度至った立場からはなかなか抜け出せない。どこからポイント・オブ・ノーリターンになるのか…ソープランドのボーイから働きを認められて出世し、金をためたところで故郷に飲食店を開いた人の話は頑張ったのだなあとちょっとほっとする。

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著者プロフィール

1961年生まれ。1980年都立中野工業高校卒。
ルポライターとして取材活動を続けながら、現在は不動産管理会社に勤務。
2003年よりホームレス支援者、NPO関係者との交流を持ち、長引く不況の現実や深刻な格差社会の現状を知り、声なき彼らの代弁者たらんと取材活動を行う。
著書に『今日、ホームレスになった』『今日、ホームレスになった 平成大不況編』『今日、派遣をクビになった』『今日から日雇い労働者になった』『今日、会社が倒産した』『本当にヤバイ就職活動』『今日からワーキングプアになった』『貧困のハローワーク』『今日、借金を背負った』『今日、ホームレスになった 大不況転落編』(いずれも彩図社)、『不況!! 東京路上サバイバル─ホームレス、28人の履歴書』(恒友出版)、『仕事がない!―求職中36人の叫び』(平凡社)、『ホープレス労働─働く人のホンネ』(労働開発研究会)がある。

「2023年 『お金がありません』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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