ネコがメディアを支配する ネットニュースに未来はあるのか (中公新書ラクレ) [Kindle]
- 中央公論新社 (2017年5月10日発売)
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感想・レビュー・書評
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「ネットニュースに未来はあるのか」と著者は問いを投げかけている。ネットもそうだが、従来のメディアの劣化が進んでいる。例えば、読売新聞。まるで安倍晋三機関誌のように、官邸の都合の良い記事を書く。かといって朝日新聞がいいかというとそうはいかない。
ネットメディアの良いところは著者も述べているが、いつでもどこでも手に入り、長さに制限はない。誰でも情報を発信できる。その一方で、情報の質に関しては精査して見ないといわゆる「フェイクニュース」に翻弄されることになる。どこかの国の大統領や「印象操作」という歌舞伎の大見えのごとく使いまわしている総理大臣の発する言葉も、何が本当でホラなのか気を付けないと分からない。
著者は、今のメディアについて「贋作だらけの人気美術館」と指摘している。お手軽に手に入る記事を流しているので、従来のメディアもネットメディアもレベルが下がってしまった。
ネコの動画とニュースを比べると、著者曰くネコが勝つので戦っても勝てないと述べている。
手っ取り早くニュースを読みたいのみならず、もっと深く掘り下げたものを読みたいときもある。そこのバランスをどうメディアは追求していくのか。
著者は、もともと読売新聞で勤務していて、その後ヤフーに入社して、現在では、THE PAGEというウェブメディアの編集長を務めている。両方の世界を知っているだけに、これからのメディアの在り方が気になったのだろう。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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