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感想・レビュー・書評
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全裸監督で知った村西おとるさん。
はじめて本を読みまたしが、
やはり好きです。
やってる事の破天荒さと
言葉遣いの綺麗さの
振り幅が最高です。
自分の1番好きなところは
元部下にお金を借りにいくところです。
自分もこういう人間関係を築ける人間でありたい。
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『#裸の資本論』
ほぼ日書評 Day362
著者は、言わずと知れたAV監督、村西とおる氏。
ネフリの『全裸監督』シリーズで大まかな経歴は知っているつもりだったが、文字に起こされたものから来る印象の強烈さは、また別物だ。もちろんライターさんや編集者さんによる脚色は加わっているにせよ、本質的な「思想」が歪められているわけではあるまい。
「おカネの魔力、とはおカネ自体にあるのではなく、それを受け止める人間の心に潜む自尊心をくすぐる力、にあるのです」…AVなど滅相もないとにべもなかった女性が、百万円の束を目の前にして首を縦に振るのは、カネに目が眩むんだのではなく、これほどの金額を私に提示してくれたとプライドが満たされたからなのだそうだ。
「もしあなた様が誰かにおカネを貸すチャンスがあったなら、他人におカネを貸すことができるあなた様の境遇を"おめでとう"と言って祝福なさってください。お金を貸すのは自分の満足のためであって、相手の満足のためではないからです」…多くの人に金を貸し、返してもらえることはなく、挙句、倒産に追い込まれても、こう考えると。
「セールスは需要を創造する仕事です(…)一私企業が扱うことができるのは、"あったらいいな"の、それがあることで生活が豊かになる商品で(…)資本主義社会はこのぜいたく品の消費循環によって利益が生まれ、人々がより豊かな生活を享受している」…50年前、百科事典のトップセールスだった頃の話。昨今のモノが売れなくなったのは云々という浅薄な議論とは一線を画す。
「借金を50億円背負ったことがあります(…)"よんどころないところ"から借りたおカネがあり(…)返済するために2年間で約1500本のAVを取りました。そこからの利益で20億円を作り、ようやく一息ついたのです」…当時のAVの利益率も凄いが、2年間で1500本、文字通り休みなく働いたとしても1日4本ペースだ。
(子供の学費支払いにも窮してかつての助監督T君に借金の申し入れに行くと)「監督が経済的に困っていることを噂では聞いていました。でも僕の所の何かに頼ってくれる事はないだろうと思っていました。よくぞ、僕のところに来てくれました。監督、本当に感謝いたします。僕にできることなら何でもやらせていただきます」…その後、数百万単位の振り込みがT君からあったという。なかなかできることではない。
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全裸監督で知られる村西さんの著書。
彼の知性が随所に見られて、文才もあってどんどん読み進んじゃう。びっくり。この手の本では、かなり面白かった!
特に、英語百科辞典のトップセールスマン時代の確率論の話は唸った。
何百億と稼いだ波瀾万丈な人生の中で出会った人々の「おカネ」にまつわる凡人じゃ体験できないようなエピソードを通じて、おカネの力、仕事との向き合い方、おカネの使い方・稼ぎ方、貸し借りの心得、そして人生の豊かさについて持論を述べた本。
面白かったのは、著名人の名言が多く引用されていたこと。引用元の本にも興味が持てて、読んでみようと思わせてくれたのは、嬉しい誤算。 -
倒産により背負った多額の借金を返済した「全裸監督」村西とおるさんが、自身の経験をもとにお金とのつき合い方について語った本。
お金の力は使う人次第で変わります。お金の良い面・悪い面を両方知る者はお金の力を適切に使いこなすことができます。一方で、お金の力に飲み込まれる者は、お金のマイナスの力(魔力)に引きずられてしまいます。
大事なことはお金ではなく、普段から人とのつながりを大切にすること。このことを村西監督は本書を通して教えてくれます。