SHOE DOG(シュードッグ)―靴にすべてを。 [Kindle]

  • 東洋経済新報社
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感想・レビュー・書評

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  • ナイキに限らずと思うが、企業を育てるには、いろいろな経験を経る、を知らしめてくれる。勝ち組、フンッ、良かったな!とか言えない。仮にナイキの成長の環境に自分がおちいると逃げるだろう。しかし、この過程の先に自分の目指す姿があるとして、自分を奮い立たせるメッセージにしたい。

  • 長かったので途中で挫折。

    本は読むタイミングも大事ですね。
    僕はまだこの本を読む時ではない気がしました。

  • ナイキについて思い込みがあり、中国系の会社だと思い込んでいた。中国人の多くがナイキの靴を履いていたからかもしれない。なぜ、ナイキの靴が多いのかは、スポーツシューズで一番に中国に進出したのが原因だと分かった。ナイトは、創業者であると同時に会計士でもあるが副業のナイキの経営に特化して成功した。本当は、会計士的な判断が多くあったと思うのだが意図的に言及されていない様に感じた。いずれにしても、行動力と事業に対するエネルギーはすごいものがあり、私もすぐに行動を起こすエネルギーを見習いたいと思う。
    〇開拓者精神を受け継いだ一部の者だけが、その道の途中で見出されると先生は信じていた。悲観的な考えを寄せ付けず、可能性を強く信じる者だけが生き残る。そしてその血筋を受け継ぎ、残して行くのは私たちオレゴン人の仕事だ。
    〇自分が経験しなかったものをあれこれ考えると、その理由はごく単純だった。経験せずともそれがどんなものなのか、自分が一番よく知っていたのだ。一方で自分が何者で誰なのか、あるいはどのような人間となっていくかを、口に出して言うのは難しかった。
    〇心の奥深くでは別の何か、もっと大きなものを目指していた。思っている以上に時間は短く、人生は朝のランニングのように束の間であることを、私は痛切に感じていた。だからこそ自分の時間を意義あるものにしたかった。
    〇世界は馬鹿げたアイディアでできているのだと。歴史は馬鹿げたアイディアの連続なのだと。私が一番好きなもの、書物、スポーツ、民主主義、自由独立の精神はいずれも馬鹿げたアイディアから始まったのだ。
    〇走り続けろ。立ち止まるな。目標に到達するまで、止まることなど考えるな。〝そこ〟がどこにあるのかも考えるな。何が起ころうと立ち止まるな。
    〇ジーンズ数本と Tシャツ数枚、ランニングシューズ、デザートブーツ、サングラス。それに軍服色のパンツ。
    〇感じられるとしたら、それは神が創った最高のものが手に入るということだ。
    〇ノートルダム寺院でお祈りし、ルーヴル美術館で道に迷った。シェイクスピア・アンド・カンパニーで本を数冊買い、ジョイスが眠る場所、そして F・スコット・フィッツジェラルドがいた場所に立った。
    〇偉大な将軍の中でも、彼ほど靴に取りつかれていた人はいない。「靴を履いた兵士は兵士でしかない。だがブーツを履けば戦士になる。」
    〇私は大将、侍、将軍などについてできる限りの本を読んだが、中でも夢中だったのは私にとっての英雄 3 人、チャーチル、ケネディ、トルストイの伝記だった。
    〇資産イコール債務プラス純資産額だ。この基本的な等式は、必ず均衡が取れていなければならないと私は教えられた。
    〇私は本来楽観的ではない。かといって悲観的でもない。いつもこの 2 つからつかず離れずの距離を取って、どちらにもなるまいとしていた。
    〇臆病者が何かを始めたためしはなく、弱者は途中で息絶え、残ったのは私たちだけだ。
    〇幼いころ彼は話すのが不得手で、〝 r〟と〝 l〟の発音に苦労していた。
    〇私は自分にもこう言い聞かせた。誰かが私を打ち負かすかもしれない。銀行員、債権者、競争相手が私に待ったをかけたとしても、自らも血を流さなければ私を倒すことなどできやしない。
    〇ほとんどがオレゴンの人間ということも重要だ。私たちは世間に対し、田舎者でないことを何としても示したかった。
    〇バットフェイスの連中も従業員も、社長である私を〝帳簿係のバッキー〟といつも呼んでいる。私はそれを止めろとは言わない。私は大人だし、弱みや感傷を見せれば、終わりになる。
    〇部下にはやり方を教えるのではなく、やるべきことを伝えて、その成果に驚いてみせる。
    〇私の経営スタイルは、いちいち指示を待つようでは機能しない。メンバーたちは伸び伸びと、自由にやっている。私は失敗してもいいからと彼らに任せ、好きなようにさせる。私もそういう風に仕事を任されたいから。
    〇ストラッサーの成功の秘訣は、自分が何をどう言ったか、それがどう伝わったかなど気にしないことだ。彼は正直にものを言い、それが交渉の場での革新的な戦術となったのだ。
    〇アディダスはシューズよりウェアの売れ行きの方が大きいという事実がそもそもあるのだが、アパレル商品があることで彼らは心理的に優位に立っているのだ。アパレルのおかげで、より多くのアスリートたちが彼らと契約を交わそうとする。私たちにはこれだけのものが提供できますとアスリートに言って、アディダスはシャツ、パンツなどのウェアを披露した。
    〇新規採用はみんな経験はゼロだから、雇う側は面接での感触に賭けてサイコロを振るしかない。一か八かでサイコロを振っていられる余裕など、こっちにはないのだ。
    〇ナイキにおけるチャンのスタートはあまり芳しいものではなかった。そもそも彼はプレッピーだ。ワーシュカルもプレッピーだが、チャンのプレッピー度はそれ以上だ。青のブレザーに、金ボタン、糊が利いたギンガムシャツ、レジメンタルのネクタイ、これらをさりげなく身に着けている。恥じらいもなく。ペイズリー柄を愛する彼は、ラルフ・ローレンとローラ・アシュレイとの間に生まれた子どもみたいだった。
    〇私は中国へ行く全員に書類とパスポートを用意するよう伝えた。万事順調だ。それから出発に備えて、数日かけて中国の歴史に関する本を読んで知識を詰め込んだ。義和団の乱、万里の長城、アヘン戦争、 明王朝、孔子。
    〇思い出すのは、ゲーム後半や最終イニングまで大きくリードしていたチームが、緊張の糸を緩め、あるいは緊張しすぎて、逆転負けを喫した試合だ。振り返るな、前を見ろと私は自分に言い聞かせる。
    〇当時の私たちはそれ以上のことをしていた。日々新たに 50 の問題が浮上し、50の即断を迫られていた。1つでも見切り発車をしたり、判断を誤れば、終わるのだと常に痛感していた。
    〇勝つことは、私や私の会社を支えるという意味を超えるものになっていた。私たちはすべての偉大なビジネスと同様に、創造し、貢献したいと考え、あえてそれを声高に宣言した。何かを作り改善し、何かを伝え、新しいものやサービスを、人々の生活に届けたい。人々により良い幸福、健康、安全、改善をもたらしたい。そのすべてを断固とした態度で効率よく、スマートに行いたい。
    〇価格設定は基準があいまいなだけに、それを決めるプロセスは腹立たしいほどいい加減だ。正解がないのだ。
    〇たとえば世界中にある無数のナイキのオフィス。どの国でも、そのどれもが電話番号の下 4 桁は 6453 で、キーパッド上では Nike となる。さらに偶然にも、これを右から見るとプリが 1 マイルで残した最高タイムなのだ。 0・1 秒の単位まで入れると、3 分 54 秒 6 になる。
    〇自分の価値は、自分に関わる人たちで決まる。
    〇「己を知ることは己を忘れること」。ミカサ、スカサ
    〇エチオピアでの若年の結婚を廃止しようという努力や、ナイジェリアでの10代の少女たちの安全な場所作り、若いルワンダ人へ向けた雑誌やラジオを用いた強力で啓蒙的なメッセージの発信など、ガールエフェクトは何百万もの人生を変えつつある。私が最も充実感を得るのは、その最前線から輝かしい報告を受けた時だ。
    〇「商品が国境を越えれば、兵士が国境を越えることはない」。私は常々ビジネスは銃弾のない戦争だと言ってきたが、この格言はまさに戦争に対する防波堤である。
    〇自然にも人間にも、まだ思いのままにできる未開の資源があり、多くの危機を解決する方法や手段がたくさんある。私たちがやるべきことは、できる限り勉学と仕事に励むことだけだと伝える。
    〇若い人たちが失意に陥らないよう、手伝いができたらと思う。彼らには立ち止まって、時間をどう使いたいのか、これからの 40 年を誰と過ごしたいのか、じっくりしっかりと考えてもらいたい。20代半ばの若者たちに言いたいのは、仕事や志す道を決めつけるなということだ。天職を追い求めてほしい。天職とはどういうものかわからずとも、探すのだ。天職を追い求めることによって、疲労にも耐えられ、失意をも燃料とし、これまで感じられなかった高揚感を得られる。権力を打破しようとする人たち、世の中を変えようと思う人たちに言っておきたいのは、背後で常に目を光らせている連中がいるということだ。成功するほど、その目も大きくなる。これは私の意見ではなく、自然界の法則である。
    〇時には断念することも必要だ。断念する時期と、別のことを試みる時期を知ることも大事なのだ。断念することは、止まることではない。決して止まってはいけない。
    〇懸命に働けば働くほど、道は開ける。
    〇自分を信じろ。そして信念を貫けと。他人が決める信念ではない。自分で決める信念だ。心の中でこうと決めたことに対して信念を貫くのだ

  • - Shoe Dogはナイキの共同創業者、Phil Knightがナイキを立ち上げて成功させるまでを描いた自伝
    - 今では世界的に成功している大企業にも困難な立ち上げ期があったこと、特に資金ショートと常に闘いながら、また他の企業や政府からの妨害がありながらも成長していった様子が克明に描かれており非常に興味深い
    - また、ナイキは創業期においては特に日本の企業と関わりが深く、今のオニツカタイガー(アシックス)の靴の販売や日商岩井(双日)の出資を受けて成長していったことがわかる
    - ナイキが好きに、アディダスがちょっと嫌いになる作品

  • ナイキ創業者自身の回顧録。ナイキ(ブルーリボン)創業エピソードからオニツカタイガーとの出会い、ナイキというブランドの立ち上げ、そして上々に至るまで非常に生々しいかつエキサイティングな内容だった。

  • もう少しビジネス書的なものを期待したけど、伝記的な印象が強かった。ビッグ企業が、ビッグになるまではお金の確保に苦しんでいるという事実が、彼のもっとも強調していた内容ではないか

  • ナイキを作ったフィル・ナイトの自伝。彼はもともとアメリカでアシックス(オニツカタイガー)の靴を販売することからビジネスをスタートしたのですが、そのオニツカさんとの関わりや日商岩井がベンチャーキャピタルのような役割を当時果たしていたことなど、とても日本に関りが深いことがわかります。また、彼の周りの優秀なスタッフとの出会いも興味深いです。ちょっと分厚いのですが、ナイキやスポーツメーカーが身近な人には楽しく読めると思います。

  • 人生という大きな勝負において、ナイキ創業者がどのように勝利をしてきたかを知ることができた。

  • ナイキの創業物語、読み応え抜群。若きフィル・ナイトは世界一周の旅に出る。訪れた日本で人生が変わった。日本の商社のサポートなくして、ナイキの成功はあり得なかった。世界を旅して起業する、どこかメルカリ・山田進太郎さんの創業物語とも通じるものがある。

  • 伝記(チャーチル、ケネディ、トルストイ)
    方向性だけ指示して細かいことは言わない。感謝の言葉を口にしない。
    ☆起業家の経営は大変だあ。

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著者プロフィール

フィル・ナイト
ナイキ創業者
世界最高のスポーツ用品メーカー、ナイキの創業者。1938年生まれ。オレゴン州ポートランド出身。オレゴン大学卒業。大学時代は陸上チームに所属。中距離ランナーとして、伝説のコーチ、ビル・バウワーマンの指導を受ける(バウワーマンは後にナイキの共同創業者となる)。1年間のアメリカ陸軍勤務を経て、スタンフォード大学大学院に進学。MBA(経営学修士号)取得。
1962年、オレゴンの「ブルーリボン・スポーツ」社の代表として日本のシューズ・メーカーであるオニツカを訪れ、同社の靴をアメリカで売るビジネスを始める。その後独自ブランドの「ナイキ」を立ち上げ、社名もナイキと変更。創業メンバーたちとともに、スポーツ用品界の巨人、アディダスとプーマをしのぐ企業へと同社を育て上げる。1964年から2004年まで同社のCEO、その後2016年まで会長を務める。妻ペニーとオレゴンに暮らす。

「2017年 『SHOE DOG(シュードッグ)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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