職業としての地下アイドル (朝日新書) [Kindle]

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  • 朝日新聞出版
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感想・レビュー・書評

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  • 地下アイドルについて理解したくて読んでみた本。
    もう少しドロドロした世界を想像していたが至って健全で、女の子も親に愛される「普通の子」だった。このあたりが、一般との比較アンケートで定量的かつ多角的に分析されていて参考になった。

    そのうえで、そうした子が地下アイドルになるべくしてなる社会的背景や、現代に続くアイドル史の流れがよく理解できてよかった。

    アイドルファンの活動など周辺の話や、著者の等身大の話も参考になった。著者の話は最後の方にも自己分析があり、これもひとつの事例として参考になるものだったが、メモは割愛している(ので、必要に応じて再確認したい)

  • 居場所がなかった著者

    気を引くためにわざと他の子を褒める客、次回のライブを懇願するアイドル、ファンを下に見る運営と下品で傲慢な世界

    思考が鈍ってる年下の女性を好んだり、利用する男がいる。
    隙があって好き

    一方的でなく、応援される事でアイドルも成長する

    清楚で向上心が強い女の子はアイドルにならない

    メイド喫茶で働いてる人が地下アイドルになったり、その逆もある

    好きな曲が流れるとやったーと叫ぶ文化

    新人が好きだったりファンが少ないアイドルを応援する人もいる

    お金よりも有名になりたい

    地下アイドルファンは稚拙だと感じることでも魅力を見出して楽しむことができる
    多角的に物事を捉えられる
    自分の考えや思いもたくさん持っている

    地下アイドルの世界は身内贔屓のようなもので回っている

    趣味を共有できる友人の存在が人生を豊かにしている

    地下アイドルの8割がいじめにあった経験がある
    内気な目立ちたがり屋が多い

    黒コンをすると悲しげな目になる
    表情を悟られないようにしながら自分を可愛く見せようとする

    3年で引退する風潮
    一年目は無我夢中、2年目は腰を据えて努力、三年目で見切りをつける

    簡単に戻ってこられるということは、簡単に辞められる世界でもある

    アンケート
    SNSで気を使うこと
    応援する魅力
    辞め時
    続けるモチベ

  • 地下アイドルとしての自身の振り返りと、地下アイドル及び地下オタクに対する簡易なアンケート結果に基づく地下アイドル現場実態論。

    専門的な調査やルポではないので、アンケート結果の数字やそれに基づく著者の主張を鵜呑みにしてもしょうがないが、地上アイドル界と異なり、あまり実態が明らかではない地下アイドル界隈の実態の一面として参考になった。

    【興味深い記述】
    ・アンケート結果を基にした、「地下アイドルは、両親に愛されて生きてきたからこそ、人に愛される喜びを誰よりも知っていて、それにもかかわらず、学校で受けたいじめ体験によって、その喜びを喪失してしまった女の子たちである」という仮説
    →両親に愛されているというのは意外な結果。地上か地下かは問わず、両親との愛情が高いとアイドルになりたがる傾向が高くなるというのは、実態を探る作業仮説として悪くない気がする。

    【面白かった記述】
    ・「好きな曲が流れた時に、ファンの人が「やったー!」と叫ぶ文化があります。大人になってから、好きなものの前で子供のように、「やったー!」と叫べるのは貴重な体験です」
    →あるあると思いつつ、淡々とした記述に思わず笑ってしまった(笑)。現場で聞いても全く何も思わないけど、こう客観的に書かれるとこれほど恥ずかしいことはないなと感じた(笑)。

  • ほぼ全体が地下アイドルを対象として行ったアンケート結果で占められててあんまりおもしろくなかった
    地下アイドルの仕事内容とか個々人の体験談とかも載せてほしかった

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著者プロフィール

1993年、東京都生まれ。10年間の地下アイドル活動を経て、2019年にメジャーデビュー。
2015年、現役地下アイドルとして地下アイドルの生態をまとめた『潜行~地下アイドル
の人に言えない生活』(サイゾー社)を出版。以降、ライブイベントへの出演を中心に
文筆業を営んでいる。音楽活動では作詞と歌唱を手がけており、主な音楽作品に『パノ
ラマ街道まっしぐら』『僕とジョルジュ』、著書に『職業としての地下アイドル』(朝
日新聞出版)『周縁漫画界 漫画の世界で生きる14人のインタビュー集』(KADOKAWA)などがある。

「2022年 『永遠なるものたち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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