叢書 東アジアの近現代史 第3巻 日本人の朝鮮観はいかにして形成されたか [Kindle]
- 講談社 (2017年10月30日発売)
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感想・レビュー・書評
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豊臣秀吉による朝鮮出兵以後の朝鮮と日本の事跡を資料を当たりながら丁寧に解読している。
例えば神功皇后の印影が江戸時代にどのような象徴(ご利益)として扱われていたか等を取り上げ、日本人の朝鮮感情を読み解こうとする。
筆者の論文集を再構成したものであるため全体通して主題である「日本人の朝鮮感」にどのような結論があるのかわかりづらい。
考証学の限界なのかもしれないが、史書の中味を(あったと思われる)背景で解釈する時、どこまでを書物通り捉え、どこまでを背景からの逸脱と捉えるかが恣意的になりがちである。さらに、背景の考証を付け加える必要があると感じた。
また、後書きに日本の中で「支配層と庶民」の格差に触れ、「庶民の背伸び」が負の効果を生んでいたと論述している。これは筆者は外交が民主国家の国民の手に負えないものだから、専門家やエリート層に任せておくべきというスタンスをもつと誤解させないだろうか。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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