囀る鳥は羽ばたかない 1 (HertZ&CRAFT) [Kindle]

著者 :
  • 大洋図書
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感想・レビュー・書評

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  • 裏社会を描いた作品。言わずもがな大人気作。
    あの福山雅治さんが名作だと言った、名作 of 名作。

    キャラが魅力的です。特に受けは唯一無二。
    ドMな性癖は、少年時代のある出来事が大きく影響しています。これがまあ痛々しい。一見、何にも執着しない冷酷な人にも見えるのですが、実は優しい。表に出さないだけで、本質は優しい人。

    本人は飄々としていますが、その実は色気の権化です。儚さ、美しさ、憂いさが溢れ出ちゃってて、周囲の男達がその色気に吸い寄せられていく。しかも、暴力で受けのことを支配しようとする感じなんですね。本人の性癖がドM淫乱だということもあり。

    このとんでもない受けを、攻めが忠誠心満載に支えていきます。惚れ込んでます。立場の関係上、受けに対する気持ちを押し殺しているんですが、抑えきれずに本能的になっていく姿が見どころです。
    なお、攻めは過去に家族絡みの傷心により勃ちません。この設定が、受けと攻めの関係性を引き立てます。

    この作品は何より、攻めに対する受けの心の動きが、1番の見どころだと思います!

  • ヤクザものは苦手なので、読んでいなかった作品です。
    1~3巻まで期間限定読み放題になっていたので読みました。
    何度も読み返したい作品だったので、読み放題期間が終わったら購入すると思います。
    性に対して歪みを抱える矢代と、妹の事件をきっかけにして勃たなくなった百目鬼の、今後の関係性がとても気になります。
    百目鬼に嘘をついて、妹に会いに行かせた矢代の優しさにグッときました。

  • ヤクザがメインのBL漫画で、人間関係もドロドロで途中でおなか一杯になりました。

  • 2018年現在の既刊(1~5巻まで)を全部読んだ感想です。

    BL系のアワードやランキングで常に上位に入っていたので気になっていました。でもBL本って高いし好みと合わなかったら嫌だなぁと思い、中古で1~3巻まで購入して試し読みして一気にハマッてしまいました。早速4巻・5巻は新書で購入。6巻を首を長く待っている状態です。

    まずは普通の受け・攻めではない。実に複雑であり、矛盾しているようでよく考え抜かれた設定です。またヤクザの世界についてもよく調べられているようで(私は詳しくありませんが)、やくざライターの方(男性)も大絶賛しておりました。

    主人公矢代は母親に育児放棄され、義理の父(母の再婚相手)によって暴力を含む性暴力を受けて育ちます。どんな男とでも平気で寝て、ドМで淫乱…だと思い込んで育ちます。

    ヤクザ事務所に入り浸っているうちにその世界に入り、頭角を現していき、若頭となりますが、性嗜好は相変わらず。ただし部下には手を出さない主義で、幹部やマトリ?マルボウ?の刑事と寝ています(情報をもらう目的もある)

    そこに現れたのが用心棒として雇われた百目鬼で、彼はインポ。彼もまた家族関係で心に傷を負っています。

    寝たくても寝れない相手、体の関係がなくてもひたすら自分に尽くしてくれる相手、というのが矢代の心を掴んでいくのが上手く表現されています。

    この作品は登場人物の心理描写をダラダラと解説することはありません。過去のフラッシュバックの絵を差し込んだり、間合いや表情で表していて、あとは読者に委ねます。そのへんを汲み取ることが苦手な人には難しいかもしれません。

    BL作品はたくさん読みましたが、これは頭一つ抜きん出ています。これは「風と木の詩」のように、世代を超えて語り継がれていく作品だと思います。

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