- Amazon.co.jp ・電子書籍 (215ページ)
感想・レビュー・書評
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Key Resultsの設定がチーム内で声の大きな人によって恣意的に決まってしまいそうな(そう仕向けられる)懸念があるので、本書にもあった通り外部にファシリテーター的な人を立ててやると良さそう。(第1部で言うところの、CTOとして加入する前のラファエロとか)
あと、第1部はスタバ好きなエンジェル投資家のジムのドライな思考とか、食生活記録アプリを開発するダン&フレッドの典型的行き詰まったスタートアップ感等、読んでいて業界的にクスリとしてしまうような描写が散りばめられていて良かった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
人やチームが目標をやり遂げられない時、その原因はどこにあるのだろうか。
一つ目は、ゴールが多すぎるパターン。
ゴールが多すぎると、その分目標の理解度が下がる
その結果、背景を理解せず、ただ「機能を作るだけ」の人が出来上がってしまう。
過ぎたるは及ばざるが如し。3つ言ったら、何も言ってないのと同じである。
もう一つは、余計なことをしてしまうパターン。
世の中には一見必要そうに見えて、実はやらなくてもいい仕事で溢れかえっている。
時間は限られている。
脇道の誘惑に負けないように、本当に大切なことだけをやり続けなければならない。
これらの問題を解決してくれるのが、本書で紹介する「OKR」である。
グーグルやフェイスブック等、名だたる企業で採用されている、目標管理のフレームワークだ。
OKRでは、たった一つの大切な目標(Object)と、それが達成になる基準(KeyResult)を設定する。
そして毎週Oの確認と、KRが本当に達成できるのかの相談を行う。
こうやって毎週確認することで、従業員はゴールに向かって仕事を行うようになる。
本当に大切なことは、そのくらい頻繁に確認・共有しなければならない。
またゴールをシンプルな一つだけに絞ることで、仕事の中で日常的に思い出されるようになる。
そうすることで、ようやくゴールが仕事の中で活かされてくるのだ。
また目標を立てる際に、大切なポイントが一つある。
それは、達成自信度50%のゴール(ストレッチゴール)を立てること。
簡単過ぎても、難しすぎても駄目だ。
「頑張れば何とか達成できる」くらいがちょうどいい。
失敗が罰せられる環境では、誰もチャレンジをしなくなってしまう。
従業員に成長してほしいなら、彼らが自ら手をのばすようなゴールが必要なのである。
さて本書は、目標管理のフレームワーク「OKR」について解説した本である。
読んではみたものの、なかなか複雑な内容だった。
実際にやるとなると、とても難易度が高いと思う。
(実際、本書でも「たいてい一回目は失敗する」と書かれている)
だが、その理念には共感できる。
本書の冒頭には、以下の一文がある。
「本書のねらいは、全ての人や組織がトップクラスと同じような運営をできるよう、手助けすることだ」
実に素晴らしいと思う。
このシステムを上手く運営できた会社は、きっと大きく伸びると思う。
OKRには、現代のビジネスに必要なものが詰め込まれている。
おそらくこれからもっと流行っていくのだろう。
この本は、読んでおいて決して損はしないはずだ。 -
チームでOKRを導入することになったため、そもそもどういう形でOKRを設定すべきなのか学びたいと思い読了。今の会社の風土に合う目標設定のあり方だなと思った。
個人的には「O」が「定性的な、ワクワクする目標」というのが、楽しく働いていくことをベースにした考え方で良いなと思う。 -
概要は知っていたが、各種改善をしていくヒントを探すために読了。ストーリーで出てくる問題点が似たことが多く面白く読めた。知らないこともあったので参考になった。
◾️OKRのフレームワーク
・会社(事業)のミッション
・O(目標)1つ、KR(主な結果)を3つ設定
・年間(四半期)目標とする
・ムーンショットになっているかを確認
・KRの自信度を10段階評価で毎週確認する
◾️その他
・導入初期は失敗することが多い
・繰り返し実施することが大切 -
考え方自体はそれほど難しいことではない。ただ、このシンプルな事にどれだけ集中して取り組むか、取り組ませる事ができるかが1番重要な事だと感じた。
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…ほとんどの人が“アイデアがある”だけの段階を越えられない中で、どうやっているのだろう。アイデアを保護するのは重要ではない。アイデアを現実に落とし込む時間を確保するのが重要だ。
世界中が気を散らそうとしているかのような状況下で、あなたと、あなたのチームが常にゴールを目指せるようなシステムが必要になる。
私が用いるシステムは、3つのシンプルな部分でできている。
第一に、人を鼓舞し、効果を測定できるようなゴールを設定すること。
第二に、やることがほかにどれだけあっても、自分とチームが常に望ましい最終形態に向けて進むようにすること。
第三に、チームのメンバーが目標を忘れず、かつ各メンバーが責任を自覚できるような習慣をつくりだすこと・・・・・である。
私はゴール設定にOKRを使っている。本書では、このOKRについて詳しく説明する。簡単に紹介すると、OKRはインテルで始まったシステムで、これまでにグーグル、ジンガ[ソーシャルゲーム]、リンクトイン[SNS]、ジェネラル・アッセンブリー[アログラミングスクール]などが導入して、迅速かつ継続的な成長を実現している。OはObjective(目標)、KRはKey Results(主な結果)の略だ。○は成し遂げたいこと(「大ヒットゲームを発売する」など)、KRはそれを実現できたかどうかを判断する指標だ(「1日2万5000ダウンロード」「1日5万円の売り上げ」など)。年単位や四半期単位でOKRを設定することによって、ビジョンに基づき会社をひとつにまとめる。
数字にこだわらない人を鼓舞して動かすのがO。数字にこだわる人に対してOの現実味を示してくれるのがKRだ。朝ベッドから飛び起きてやる気が湧いてくれば、いいOを設定できているということだ。もしかしたら達成できないのではないか、と少し心配になれば、適切なKRだと言える。
「ハンナ、難しい話じゃないんだ。ちゃんと言いなさい。それから何度も言いなさい。言うのに疲れた頃になって、人はようやく聞いてくれるものだからね。そして、OKRに集中すること。OKRを達成するための役割をジャックがわかっているかどうか、君が確認しなければいけない」
■なぜ、やり遂げることができないのか
1 ゴールに優先順位を付けていない
2 熱意を持って漏れなくゴールを伝えていない
3 やり遂げるためのプランがない
4 重要事項のための時間を空けていない
5 繰り返さずにやめてしまう
良いミッションは、全社員が覚えていられるくらい短いものだ。優れたミッションは人を鼓舞し、それでいて方向性がはっきりしている。グーグルのミッションは、関係者でなくても知っているくらい力強い。「世界中の情報を整理し、世界中の人にアクセスできるようにすること」
…
ミッションは短く、覚えやすいものにする。日々の仕事で疑問を抱いたときに、すぐ思い浮かんで答えを導いてくれるものでなければならない。
ミッションをつくるには、次のシンプルな公式から始めよう。
私たちは、[価値提案]によって、[市場]における[問題点を取り除きます/生活を向上させます]
■Oは次の条件を満たすひとつの文とする。
・定性的で人を鼓舞する内容にする
・時間的な縛りをつくる
・各チームが独立して実行できるようにする
■KRの例えば
・成長率
・エンゲージメント(NPSなど)
・売上
・性能
・品質
■月曜のコミットメント
毎週月曜日、チームはチェックイン・ミーティングを行ってOKRの進捗をチェックし、会社の目標達成に向けたタスクにコミットする。私がおすすめするのは、4つの四角形からなる形式だ。
・今週の優先事項:目標に向けてやるべき特に重要な仕事を3~4つ挙げよう。この優先順位によってOKRが達成できるか話し合おう。
・今後4週間:チームに知らせるべき今後の予定。メンバーがそれらの予定に貢献したり、準備ができたりする。
・OKR自信度状況:自信度10分の5を設定したとして、それが上がったか下がったか。またその理由について話し合おう。
・健康・健全性指標:すばらしい結果を目指して歩む一方で守りたいことを2つ選ぼう。失ってはいけないものはなんだろうか。顧客との関係?コードの安定性?チームの健康健全性?悪化してきたときに把握して、話し合おう。
OKR活用のヒント
●複数の事業分野がないかぎり、全社のOKRはひとつだけにしよう。フォーカスがすべてだ。
●OKRには3カ月の期間を設けよう。たったの1週間で、どれほど大胆なことができるだろう。
●目標に指標を入れないようにしよう。目標は人を鼓舞するためのものだ。
●毎週のチェックイン・ミーティングは、会社のOKRで始め、次にグループOKRを取り上げよう。個人OKRは扱わない。それは1対1(ワン・オン・ワン)の個人面談のほうがやりやすい(もちろん、個人面談は毎週やっていますよね)。
●OKRは連鎖する。まず会社のOKR、次にグループ別や役割別のOKR、最後に個人のOKRを決める。
●OKRの推進は、唯一の仕事ではない。唯一実行しなければならない仕事だ。日常業務については部下を信頼し、ありとあらゆるタスクをOKRに詰め込まないように注意しよう。
●月曜日のOKRチェックインは会話の機会だ。自信度の変化、健康・健全性、優先順位について必ず話し合おう。
●従業員に会社のOKRを提案してもらおう。OKRは単なるトップダウンではなく、ボトムアップの絶好の機会だ。
●OKRは誰でも見られるようにしよう。グーグルでは社内イントラネットに載せている。
●金曜日のお祝いは、月曜日の憂鬱を癒す解毒剤だ。活発な雰囲気を保とう。 -
ポイントはO、objective、目標は、定性的で心躍る、ワクワクする、モチベートするものにするということと、その目標にKRを繋げることで日々の仕事が意味あるものになると言うことだと思った。
また、継続的に、別のチームがやっていることがイメージついたり、見える化されるとリスペクトが生まれる。具体的な手法も、そしてそれもハウツーにとどまらない解説も載っていて、初心者として助かった! -
OKRを導入する前に、まずミッションを定めるべきだ。誰もが覚えられるぐらい短く、それでいて人を鼓舞させ、向かうべき道を指し示す言葉を選ぼう。
OKRとはO(目標)とKR(主な結果)からなる。
Oはミッションに似ているが、より短期的なものだ。KRはOを達成するための定量的な行動指標である。
OKRをうまく導入するうえでは、
(1)最初のうちは会社のOKRを1つだけ定める
(2)全社で導入する前に1つのチーム内で導入する
(3)プロジェクト単位で適用するところから始める
という3つの方法が考えられる。 -
OKRはシリコンバレー発だが最近では花王など、日系大手企業でも導入する事例が出始め、勉強のために読んでみた。
2部構成となっており、前半はシリコンバレーの架空のスタートアップがOKRを導入する読み物。後半がOKRの概要になっている。訳も読みやすい。
【メモ】
・OKRのOはObjective、KRはKey Resultsの略。Oは成し遂げたいこと、KRはそれを実現できたかどうかを判断する指標。
・なぜ、やり遂げることができないのか
①ゴールに優先順位を付けていない
②熱意を持って漏れなくゴールを伝えていない
③やり遂げるためのプランがない
④重要事項のための時間を空けていない
⑤繰り返さずにやめてしまう
・Oは次の条件を満たすひとつの文とする
①定性的で人を鼓舞する内容にする
②時間的な縛りをつくる
③各チームが独立して実行できるようにする
・よくあるOKRの失敗例
①四半期ごとのゴールが多すぎる
②週ごと、あるいは月ごとにOKRを設定してしまう
③目標に数字を入れてしまう
④自信度レベルの設定を忘れてしまう
⑤自身度レベルの変化の追跡を忘れてしまう
⑥月曜日に4つの四角形を状況報告に使ってしまう
⑦金曜日に厳しい話をしてしまう
・OKR活用のヒント
①会社のOKRはひとつにする
②OKRには3カ月の期間を設ける
③目標に指標を入れない
④OKRの推進は唯一の仕事ではない
⑤OKRは誰でも見られるようにする -
会社で取り入れられているOKRについて、教科書的なことを知っておこうと思って読んだ。その結果、自分のいる会社はアンチパターンを踏み抜いていることを確認できてしまった…