グリフォンズ・ガーデン (ハヤカワ文庫JA) [Kindle]

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  • 早川書房
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    人工知能の研究者が生体素子を使ったコンピュータ内に仮想世界を作りその世界が徐々に現実と混ざり合いメビウスの輪となっていきます。我々の認識している世界は実在するのか。創世者とは。哲学的な命題を理系目線で考察します。
    全般的に切なさを纏っている理系の村上春樹です。

  • 心地よい世界観。とても良いです。

  • この作者さんの文章は軽やかでいて言葉へのこだわりなど好ましいなとすらすら読めました。

    「プラネタリウムの外側」も読んでいたのですが、科学が持つひんやりとした希望感・不気味感が味わえてマスター時代の懐かしい気持ちを思い出しました。

  • 単行本を2016年に読んでいるので、正確には再読である。文庫版を読んで感じたのは、こんなに恋愛要素ってあったかなあだった。単純な文庫化ではなく、かなり手を入れたのではなかろうか。作品としてかなり良く仕上がっている。

    作品ではリアルな男女とバーチャルの男女の物語が交互に進む。人の意識の存在について、それぞれ考えながら、いつしか二つの物語が交わり、メビウスの輪となる。ジャンルとしてはSFなのだろうが、テクノロジーに寄ったものではなく、人の心情が主役になっていて、心地よく読める恋愛小説となっている。面白かった。

  • 札幌が舞台となる話であるという意味では、旅の話。
    人為的に作られた世界や環境の中でのみ展開する話という意味では、いわゆる"マトリックス系"の話。
    AI・認知科学・コンビューティングについては、ハードSF。
    登場人物たちが20代の若い科学者たちという点では、ラブストーリー。
    設定が1990年から数年の出来事という意味では、懐かしもの。

    話の中にBGMがかかるので、Spotifyのプレイリストを作った。このPlaylistを聞きながらミュンヘンの公園、地下鉄、宿の部屋で一日で読了した。
    https://open.spotify.com/user/21h62zya6bbmddc7zizbmuvca/playlist/7EiUaiajORMbD6bKySJiaN?si=CoqzcGbhQu2cT9KQX9CBzQ

    1992年に書かれたということが信じられないぐらい、AI・認知科学についての記述は陳腐化していない。「ホバーボードが2015年に実用化しているかも」という未来は到来していないが、「機械翻訳はいずれ実用化」についてはほぼ実現している。

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