週刊東洋経済 2018年9/1号 [雑誌] [Kindle]

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  • 今回の特集は「宗教 カネと権力」。

    莫大な資産と、強大な権力を併せ持つ宗教団体。
    年収は数十億を超え、時に政治にすら影響を及ぼす。

    彼らは一体どうやって金を集めているのか。
    そして信者達はどんな生活をしているのか

    厚いベールに包まれた実像を明かす、といった内容である。


    ある種、タブー中のタブーである宗教とカネの問題に、見事に切り込んだ特集である。
    正直、よくやったと言いたい。

    マスコミの根源的な存在意義は、権力批判にある。
    そういった意味で、今回はそれを見事に果たしていると言えよう。

    (なんらかの報復を受けるんじゃないか?と不安になるほどに…)


    中身は、あからさまではないものの、宗教団体に関してかなり批判的に書いている。
    例えば以下の問題があげられている。

    ・強大な資金を持つのに、その流れが不透明で、かつどんぶり勘定である
    ・信教の自由を盾に、有利な立場を維持している
    ・信者は身を削ってまでお布施を払い、まともな生活が出来ていない
    ・生まれた子供(2世信者)は信仰を強要され、将来の選択の自由がない

    「何百万円もするツボを買わされた」など、もはやマンガの世界だが、これが現実に起きているというから驚きだ。
    現実は小説より恐ろしいのである。本当に恐ろしい。


    まあ世の中には、良い宗教だってあるのだろう。
    それはそうだ。

    だが本誌に出てくるような、人の財産を根こそぎ奪うような団体に関わることが、幸せに結びつくとは到底思えない。

    宗教の恐ろしさがよく分かる、とても密度のある特集だった。
    ぜひ一読することをオススメする。

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