- Amazon.co.jp ・電子書籍 (187ページ)
感想・レビュー・書評
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日本型組織の病を考える。村木 厚子先生の著書。パワハラにセクハラに不祥事の数々。パワハラをする加害者、セクハラをする加害者、不祥事をする人を非難したり罵詈雑言を浴びせるのは簡単なこと。だけれど非難したり罵詈雑言を浴びせたところで問題は何も解決しない。パワハラにセクハラに不祥事の数々が起きてしまう日本型組織の病を治療しないと解決しない。日本型組織の病を治療することが村木 厚子先生のような被害にあってしまう被害者を減らすことにつながるから。
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村木さんの人となりが知れてよかった。
しかしながら、今日のタイミングだとWBPC問題に注目せざるを得なくなってしまう。当初の理念は良かったが、組織の現場が勝手に暴走したのか?都の精査がずさんだったのか?など。
検察に対する「建前」と「本音」について書かれてあったが、それがまるまるWBPCや都の問題に繋がっているのではないか。ものすごく皮肉でブーメランなタイトルにしか見えなくなってしまった…… -
詳しく知らなかった筆者の冤罪事件について、前半に書かれている。後半は若干筆者の主観や伝聞が多いものの、誠実で納得の内容である。
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完璧を求める→スピード感☓
閉鎖的な社会→外の状況に鈍感
仕事の意義や目標を見失いがち→仕事の全体像を知る必要 -
前半は郵便不正冤罪事件について、後半はキャリア官僚としてのの半生が書かれた自伝的な著作
文章、構成がとても分かりやすく、著者がいろんな意味でとてもできた方であることがうかがわれる。こんな人が上司だったらいいなぁ。
検察捜査のあり方の問題点、組織に属するが故の視野狭窄、ジェンダーの問題、障害者の問題幅広く書かれていている。
ただ、厚生労働省の問題点についてはほとんど触れられていない。統計不正などが明らかになる前の著作ではあるものの、少し物足りなさは感じた。 -
元官僚の村木厚子さんが自身にふりかかったえん罪事件の経験を通して、繰り返される組織の不祥事や社会の歪みについて語った本。
ミスを許さず、そしてミスを恐れて改善もせず突っ走ろうとする状況。これは硬直した組織に起こりやすい現象です。その行き着いた果てが昨今大きなニュースとなった不祥事の数々と言えます。
本書は、検察の暴走によりえん罪にあった村木厚子さんが、えん罪事件での経験を通して組織の問題点を考察しています。
また、えん罪事件の過程で見たり退官した後に知ったりした「社会の歪み」にどう対処すべきかについて、村木厚子さんなりの見解が書かれています。 -
ラジオで村木さんのインタビューを聞いたのが切っ掛けで読んだ本。なんというか、気負うところがなく自然体でいながら国家権力に屈っすることなく自分を貫く、真に強い人。多くの人が結果的にできていないのに。なんと言うか、本物。
しかも、その後も自身の経験を前向きに捉え、単に評論家的に批判するのでなく、課題解決に向け行動される。
官僚についての一章もあり、興味深い。官僚不祥事が相次ぐ中で、やはり国にとって官僚は大切であり、今後とも多くの有為な若者がこの道を目指すべく、多くの若者達に読んでほしい一冊です。