週刊東洋経済 2018年9/29号 [雑誌] [Kindle]

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  • 今回の特集は「銀行 破壊と再生」。

    マイナス金利、人口減少と、苦境に立たされている銀行。
    生き残るためにどうすればいいか、各行の動きを紹介している。

    ということではあるが、正直「大変ですね」くらいの感想しかなかった。
    一個人から見たら、そんなに関係ないもんなぁ…。

    というわけで適当に流し読みしてしまった。


    が、その中でも、スルガ銀行の記事だけは格別に面白かった。
    不正融資で世間を騒がせたのは記憶に新しいが、なぜこんな事態になってしまったのかが分析されている。

    曰く、スルガ銀行に不正が蔓延する環境になったのは、以下の要因によるものだという。

    ・過大な営業目標
     → とにかく数字に追われて、善悪を考える余裕がなくなっていた
    ・過度なプレッシャー
     → ヤクザまがいの叱責・パワハラが横行していた
    ・まともに議論できない上司
     → 何かを指摘しても、「だったら変わりの案を出せ!」で一蹴されてしまう
    ・営業部門の聖域化
     → 現場に任せすぎた結果、経営陣に問題が上がらなくなっていた

    これらにより、組織として不正を黙認するようになってしまったのが大きいという。
    個人の不正だけなら、ここまで大事にはならなかったはずだ。

    まあ、やはり人を無理矢理動かそうとしても、ロクな結果にはならないということだろう。
    世の(ブラックな)経営者の皆さんは、これを機に少し考えてみてはいかがだろうか。


    なおスルガ銀行では、以下のような言動が飛び交っていたという。

    「案件を取れるまで帰ってくるな」
    「数字ができないなら、ビルから飛び降りろ」
    「死んでも頑張ります」→「それなら死んでみろ」
    (数字が達成できなかった時に)「おまえの家族皆殺しにしてやる」

    どう考えてもまともではない。
    フィクションに出てくるブラック企業など、優に超えている。

    事実は小説より奇なりと言うが、いやはや、何とも恐ろしい話だ。

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