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- Amazon.co.jp ・電子書籍 (269ページ)
感想・レビュー・書評
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多すぎてよくわからない徳政令について丁寧に説明した新書。丁寧だけど説明がくどくてもったいない。借金とは何か
そう、借金とは何かという価値観の、時代による違いを説明している。昔は物々交換がやはり多かったので借金もないがしろにされたんだろうなぁという印象。そして世の中の狭さというか、経済圏の狭さゆえに借金の踏み倒しが起きても経済混乱が小さかった。そもそも凶作で経済混乱が起きてて、それの報復で徳政を要求していたのだ。
しかし時代と共に商業が発展し、流通も進化したからお金の価値が進化してきて、借金のつながりも増してきたのだろう。(銭貨の持ち運びの不自由から信用手形の流行)そうしたら簡単に徳政令は出せない。そして、金を借りなきゃ仕事にならない人々が増えて、徳政を恐れた貸し渋りに反対して、徳政令はなくなった。
徳政の消滅が戦国時代と共にあるという感じの説明もなるほど。守護大名のなぁなぁな領地支配と法治に不満が募って下剋上が起きていったのだろうと予想できる。そのダメ統治の一つに、借金帳消しのポピュリズムがあったのだろう。中世の武士には経済は難しかったんだな。人情だけじゃあ経済を管理できない。
だから経済センスのある斎藤道三とか織田信長とかが頭角を現したし、経済で勝った大名がより戦力増強ができて天下を取ったのだろう。
お勧めできることじゃないけれど、アマゾンのレビューでいい感想を書いている人がいたぞ。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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