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感想・レビュー・書評
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もう何が何やら、SFファンタジーな童話(?)集。
脳みそをグニャグニャにしてから読んでください。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ハヤカワSFコンテストの一連の作品でも一、二を争うおもしろさだった。
歴代一位はやはり『みずは無間』かもしれない。1本の筋を通した物語、という意味で、主人公や世界図の謎で最後まで引っ張り壮大な読後感をもたらしてくれるという意味で、あの作品は素晴らしかった。
しかし本作も語り口の軽妙さや、トランスヒューマニズムの未来の考え抜かれたディテールが最後まで一貫して描写される凄まじさ、その世界の広さと深さの点では、やはり素晴らしい一冊だった。
なぜ大賞ではなく優秀賞なのか、というのはあとがきの選評で述べられていて(6つの短編の繋がりが弱いことと商業作品として次に続く可能性への懐疑)、それはそれで納得ではあったのだけど、一つの小説作品として大満足の一冊だった。
トランスヒューマニズムについてここまで深く設定を作れるのか、それをここまでおもしろく描写できるのか、と唸らされた。
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