LEADER’s KPT [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 知り合いに紹介されて読んでみた。
    KPTについてよくまとまっている。
    3年ぶりに再読したついでに、軽くまとめておく。






    ====

    ▼KPT
    ・KPTとは、ふりかえるのに適した思考フレームワーク。
     ・Keep:実施した活動の中で、今後も続けたいことや、よかったこと。
     ・Problem:実施した活動の中で、困ったことや、問題点。
     ・Try:今後の活動で試したいこと。


    ▼効果
    ・KPTは、繰り返して行うことでその効果がより大きくなる。
    ・Keepに、よい行動がどんどん蓄積されていくのは、とても価値のあること。


    ▼KPTの概要ステップ
    ① 活動を思い出す
    ② うまくいった行動を確認する
    ③ 問題を洗い出す
    ④ 原因を検討する
    ⑤ 改善策を考える
     ・「ダメなところを直す」だけではなく、「よいところをさらによくする」のも改善。
    ⑥ 試したいことを考える
     ・KeepやProblemにこだわらず、今後をよりよくするためのアイデアもTry。
    ⑦ 試すことを決定する
     ・Tryは行動できるようにできる限り具体的なアクションを挙げる。


    ▼KPTの進行(実践)
    ①アジェンダを確認する
     ・ふりかえりの進め方(時間や、目的、付箋紙などの使用ツールなど)を確認。
    ②ルールを確認する
     ・参加する人が守るべきルールを確認。
    《例》
     (1)積極的に話すこと
      ・当事者意識を持つ
      ・課題に集中すること
      ・KPTは、付箋紙に予め書いてもらって、それを共有する方法なので、普段積極的に話さない人からも考えを引き出せる。
     (2)1人で話しすぎないこと
      ・話すことはなるべく簡潔に。
      ・人の発言をさえぎらない
     (3)原因の追求はしても、責任の追求はしないこと
      ・問題対私たち。
    ③テーマを決める
     ・〝テーマに向かって〟ふりかえるのが鉄則。
     ・特に課題となっていることがなければ、「よりよく作業を進めるには」などといったテーマにする。
     ・テーマが定まっていなかったり、あまりに広範なものだったりすると、話が脱線しがちになる。
    ④前回から今回までの活動を確認する
    ⑤前回のTryを確認する
    ⑥前回のProblemを確認する
     ・Problemに貼られている中で、解消されている問題を剥がす。
    ⑦前回のKeepを確認する
     ・Keepに貼られている中で、すでに行動として定着しているものは剥がしてしまう。
    ⑧Keepを付箋紙に書く
     ・自分自身が行なったこと以外に、他の人が行なったことも書いていいということを、予め伝える。
     ・「よかったこと」「うれしかったこと」などでも構わない。
      ・チームの雰囲気をよくすることに非常に役に立つ。
      ・ 「○○さんの挨拶が元気が良くて気持ちがいい」でもOK。
    ⑨Keepを共有する
     ・付箋紙を貼り出す時は、1人1枚ずつ、順に貼っていくこと。★大切なポイント
     ・必要なら口頭で補足。
    ⑩Keepを整理する
    ⑪Problemを付箋紙に書く
     ・問題として認識していることや、将来的に発生しそうな問題を書く。
      ・「困っていること」「工夫の余地がありそうなこと」「不満に感じていること」と言い換えたほうが、気軽に意見を挙げやすい。
     ・「○○をしていない」ではなく、「○○をしていないことによって、△△の不利益がある」はずで、「△△」がProblem。
    ⑫Problemを共有する
    ⑬Problemを整理する
    ⑭Tryを付箋紙に書く
     ・「Problemに効く改善策」「Keepをよりよくする改善策」「ProblemもKeepも関係なく、よりよくなる改善策」
     ・自分の出したKeepや、Problemに対してTryを書いて終わり、とならないようにする。
     ・他の人が挙げたKeepや、Problemに対してTryも考える。(できれば先に考える)
    ⑮Tryを共有する
     ・どのKeepや、Problemに対してのTryなのか、関連がわかるようにする。
    ⑯Tryを整理する
    ⑰Tryを選択する
     ・実際に試してみることを、挙がっているTryの中から選ぶ。
     ・前回から残っているTryも選択の対象に含める。
     ・簡単に実施できて、効果のありそうなものをいくつか選ぶとよい。
    ⑱Tryをアクションに落とし込む
     ・選択したTryを実行可能なアクションに落とし込む。
     ・いつからいつまでに、どうやって行うか、必要なリソースは何か、などを明確にする。
    ⑲アクションに合意する
     ・アクションに対して誰が主責任で行うかを決め、チームで合意する。
     ・合意とは、同意に加えて「全面的にサポートするという意思」まで含んでいることに注意。


    ▼多く出すぎた意見を取捨選択する
    ①Problemの分類軸(発生頻度、影響度)
    ②Tryの分類軸(緊急性、重要性)
    ③アクションの分類軸(実行性、実効性)
     ・「実効性」とは、どれだけ効果があるか。
     ・「実行性」とは、実行に移しやすいか。
    ※分類をしても迷う時は、参加しているメンバーの感性で選ぶ。

    ◆時間がないときは、1人が複数の投票権を持った多数決方式の「ドット投票」を使う。


    ▼Tips
    ・ふりかえりは、他の意見を否定するのではなく、ブレインストーミング的に、より多くの可能性を探る場として使うべき。
    ・ふりかえりを行う会議は「安全安心な場」でなくてはならない。

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著者プロフィール

株式会社永和システムマネジメント コンサルティングセンター センター長。OKR Japanマスターファシリテータ第一号。

総合電機メーカーの情報システム部を経て、2002年より現職。オブジェクト指向をはじめとするソフトウェア開発技術および、アジャイルソフトウェア開発手法の導入に関するコンサルタントとして活躍。ソフトウェア開発現場を楽しいものとするため、アジャイルソフトウェア開発の実践・コンサルティングから得られた知見をもとに体系化した、チームファシリテーションの普及に注力している。アジャイル開発コーチ業務でかかわった顧客は、キヤノン、富士通、オリンパス、本田技研工業、ヤフー、ビッグローブ、NTTデータCCSなど。

著書に『これだけ! KPT』(すばる舎リンケージ)がある。また、『リーン開発の本質 ソフトウエア開発に活かす7つの原則』(日経BP社)などの翻訳のほか、日経ソフトウエアなどに雑誌記事を多数寄稿。

「2019年 『最短最速で目標を達成するOKRマネジメント入門』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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