召喚されたら聖女で魔女？　異世界の神官たちには困ったものです (夢中文庫セレナイト) [Kindle]

著者 : 遊森謡子 ゴゴちゃん

• 夢中文庫 (2019年2月19日発売)

感想・レビュー・書評

[黒ソーダさんの感想 · 2024年1月8日]

再読。というか内容を全く思い出せなかったので超高速スライド読みで確認。作者さんの作品の大半を占める恋愛含みの異世界冒険譚、小学校高学年から中学生向け。大人が読んで心が動く要素はほぼ無い。
作者さんが作者さんなので小説として成り立っている。よって★は3に近い2。

[sakuraさんの感想 · 2019年4月4日]

Kindle Unlimited版読了。

事故の調査中に鉄砲水に巻き込まれそうになった所を気付くと異世界にトリップしていた24歳保険調査員ヒロインと、神の血を引くヒロインを魔女とみなす学派に属する黒服灰色髪の27歳ツンデレ神官ヒーローとのファンタジーラブストーリーです。

113頁の作品で、挿絵はありません。
レーベルは夢中文庫ですが、Hシーン描写は一切ない健全な少女小説です。

保険会社に勤務するヒロインは事故の調査中に鉄砲水に巻き込まれ、気付くと異世界にトリップしていました。
ヒロインは異世界と日本の神の血を引く子孫の1人だと言われ、学派によって聖女や魔女扱いされてしまう事を黒い服を来たツンデレヒーロー神官と、白い服を着たフェミニスト神官に説明されます。
何故ヒロインが召喚されたのかは異世界の神官達にも分からないようで、日本への帰還方法を調べて貰っている間に、ヒロインは召喚した人物の手掛かりを得ようと神殿内で聞き込みを開始します。

…表紙にイケメンが2人描かれており最初はどちらがヒーローなのか分かりませんでしたが、黒服灰色髪の方がヒーローで（表紙の右側）、白服金髪くんは当て馬役（？）でした。

ヒロインがプロの調査員なので、積極的に自分を異世界に召喚した人物を捜そうと慣れない異世界で調査を進めようとするのが頼もしかったです。
どの人物も怪しいのが、少しだけ推理小説を読んでるみたいで面白かったです。

プロローグでヒロインを鏡に映して見ていた人物は、ヒロインを魔女扱いしていた黒服灰色髪のヒーローでした。
以前からヒロインを鏡で見て密かに想っていたというヒーローは、鉄砲水に巻き込まれそうだったヒロインを助ける為に、咄嗟に召喚してしまったと告白します。
結局、異世界では霊力がなくなり、魔法に頼らず生活出来るようにと少しずつライフラインの整備が始まります。
ヒロインも日本への帰還は諦め、異世界に残りヒーローと結ばれて結婚します。

番外編はヒーロー視点で、結婚式が描かれていました。

ただ、話が短い所為か、ヒロインがヒーローと両想いになるのがあっという間で、当て馬くんの陰謀が暴かれるのも呆気なかったので、もっと長編だったらその辺りも丁寧に描かれたのかなとは思いました。

ちなみに、ヒーローと当て馬くんの名前が似たような感じで長いので、読みながらどっちがどっちか分からなくなった事が多々ありました。(^_^;)

著者プロフィール

東京都生まれ、千葉県在住。2012年『王子さまの守り人（まもりびと）（旧題：離宮の乳母さま）』で出版デビュー、WEBでも活動中。手動式コーヒーミルで豆を挽くのが癒し。

「2020年 『猫の手でもよろしければ』 で使われていた紹介文から引用しています。」