独裁の中国現代史 毛沢東から習近平まで (文春新書) [Kindle]

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  • 特に中国共産党の恐ろしさ、そして毛沢東の一生について詳しく知ることが出来た。
    現在の中国の有名な問題として都市戸籍、農村戸籍という中国共産党が制度化した極端な格差制度だけでなく、档案(とうあん)という、出身地や本籍地、党員か否か、人間関係の他、反体制的かどうかなど政治的な思想や信条を記されている、政治的内申書のようなものを用いて個人情報を管理していることを知り、驚愕した。
    それに加え、延安で行われた整風運動などにみられる密告文化が現在でも続いていて、親族よりも党を優先的に考えてしまうという点に宗教的なものを感じた。
    毛沢東については、国共合作の中で労働組合を組織したり、農民運動に関与して頭角を現してから文化大革命という悪夢を起こし死去するまでの、様々な彼の成り上がりの術や思想などが書かれており、読んでいて新しい発見ばかりで面白かった。

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著者プロフィール

1964年南モンゴル・オルドス高原生まれ。静岡大学人文社会科学部教授。北京第二外国語学院大学日本語学科卒業。専攻は文化人類学。博士(文学)。著書に『「中国」という神話』(文春新書)、『墓標なき草原――内モンゴルにおける文化大革命・虐殺の記録』(岩波書店・司馬遼太郎賞受賞)、『日本陸軍とモンゴル』(中公新書)、『逆転の大中国史』(文藝春秋)など多数。

「2018年 『モンゴル人の中国革命』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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