Kindle版読了。
【辛口感想注意】
ひょんな事から男装姿で異世界へトリップし、魔法が使える事を隠しながらヒーローの従者をする事になった17歳女子高生ヒロインと、森の中でヒロインを拾った強面で美丈夫の隊長ヒーローとのファンタジーラブコメディです。
WEB版未読です。
ヒロインは女子校の文化祭で演じていた男装姿のまま、異世界へトリップしてしまいます。
森の中で騎士団の隊長ヒーローと出会いますが、敵国の魔術師の服装をしていた事でヒロインは問答無用で捕らえられてしまいます。
しかし、道中で本物の敵国の魔術師に襲われ、ヒロインは咄嗟に魔法を使ってヒーロー達を助けます。
素性の知れないヒロインをヒーローは怪しみますが、とりあえずは何か事情がある見習い魔術師の少年だと考え、従者として側に置く事にします。
…流石の異世界といった感じで、ヒロインの規格外の何でもありの魔法がチート過ぎでした(笑)。
ヒロインが男装姿なのでヒーローも少年だと勘違いしているのかと思ったら、かなり最初から女性だと分かっていたというのが少し残念でした。
ヒロインが商業科だったり、メイド喫茶でのアルバイト経験があったり、母親の影響で食事は基本手作り…といった次から次へと出てくるご都合主義設定が、異世界でヒロインが従者の仕事をするのに随分都合の良い設定ばかりだな〜と思ってしまいました。
あと、ヒーローはいつの間にヒロインに落ちていたの…?と思うくらい、中盤から突然溺愛するようになりプロポーズ迄してくるのが、かなり驚きました。(^_^;)
結局、ヒロインを異世界に飛ばした委員長が、異世界で選ばれた勇者(?)的存在で、魔力を持っていたヒロインが巻き込まれた…というものでした。
珍しくヒロイン始め、登場人物達が好きになれない少女小説でした(笑)。
基本的にヒロインの行動は浅はかですし、他の登場人物達も行動が理解不能な所が多かったですし、特に血の盟約でヒロインの顔に傷付けて血を舐めた国王がとにかく不快でした。
あえて顔に傷を付けたというなら、その理由をヒーローや他の人が説明してフォローしても良かったと思います。
全体的に微妙な作品だと思っていたら、あとがきで「初めて完結させた作品」と書かれていたので、初期の頃の作品なのかなと思いました。
番外編はヒーロー視点で、本編後の日常を描いていました。