血と汗とピクセル: 大ヒットゲーム開発者たちの激戦記 [Kindle]
- グローバリゼーションデザイン研究所 (2019年6月22日発売)
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感想 : 2件
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- Amazon.co.jp ・電子書籍 (360ページ)
感想・レビュー・書評
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ウィッチャー3の「本業(主たる収入源)がほかにあるから余裕で開発できました」(かなりの意訳)ってところを読んで何の参考にもならない…と思いました
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最近は、あまりビデオゲームをやらなくなった。
時折、家電量販店で見かける映画さながらのデモを見かけては自分が子供の頃遊んでいた8-16bitゲームとの違いに驚いていたが、本書にはその背景にある、まさに血と汗に塗れた苦闘が刻み込まれている。
クランチと呼ばれる長期間の残業体制、大規模な開発体制による横の連携の欠如、最終段階での意思決定変更、そして突然の開発中止ー。
ゲーム開発ならずともソフトウェア開発ではよく遭遇する問題ではあるが、その程度が甚だしい。
ビジョンでチームを束ねる、ステークホルダーを巻き込む、エンジニアたちが情熱を持って取り組む。
そうした血と汗の結晶こそが傑作を生み出す原動力であるのだが、本書ではそういった前提があってもなお破綻してしまうプロジェクトがあるという厳しい現実を伝える。
一方で、散々な評判で船出をしながらも見事にリカバリーして見せることが可能であるという希望の物語もある。
浮上したスタジオと散り散りになったスタジオ、そこにある運命の違いは実力以外の要素によるものが大きいのではないか。
しかし、だからこそ最善を尽くし、血と汗を流すしかない。そのためには情熱をもつこと、情熱をもってとりくめることに向き合うしかないのだと強く感じさせてくれる。
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