地中海の十字路=シチリアの歴史 (講談社選書メチエ) [Kindle]

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  • 以前にも同じようなことを書いた気がするが、藤澤先生の著書はやはり「物語としての歴史」の語り方に近いような印象を受ける。もちろんきちんとした知見に基づいた概説書の一種ではあるのだけれど、そこに時々個人の主観を挟んだり、あくまで「このように語られてきた」という伝承の過程までを含めて「著者の見たシチリア」を表現することで、骨太な学術書のように(そのことの良い悪いは別として)読者層を狭めすぎることがない。なんというか、卑屈なところがなくて、優しい歴史書である。

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著者プロフィール

1943年、東京生まれ。早稲田大学大学院博士課程修了。文学博士。東京経済大学教授を経て、現在、東京経済大学名誉教授。著書に、『赤シャツの英雄ガリバルディ――伝説から神話への変容』(洋泉社、マルコ・ポーロ賞受賞)、『シチリア・マフィアの世界』(中公新書、講談社学術文庫)、『「クオーレ」の時代――近代イタリアの子供と国家』(筑摩書房、ちくま学芸文庫)、『大理石の祖国――近代イタリアの国民形成』(筑摩書房)、『第三のローマ――イタリア統一からファシズムまで』(新書館)、『匪賊の反乱』『ピノッキオとは誰でしょうか』『マッツィーニの思想と行動』(太陽出版)、『「イタリア」誕生の物語』(講談社選書メチエ)、『ムッソリーニの子どもたち――近現代イタリアの少国民形成』(ミネルヴァ書房)、『ガリバルディ――イタリア建国の英雄』(中公新書)、訳書に、スティーブン・ランシマン『シチリアの晩祷――十三世紀後半の地中海世界の歴史』(榊原勝共訳、太陽出版)など。



「2019年 『地中海の十字路=シチリアの歴史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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