choppiさんの感想
2019年10月14日
相変わらず素晴らしい。少しの不気味さと、不思議さと、エロス。魔法使いシリーズもそうでしたが、心が少しずつ動いてるさまを丁寧に描いています。今回は、山の神様をまつる一族のお話。 覡に寄り添う者(エサとも言う)として、幼い頃に雨敷家に引き取られてきた豊。誕生記念に植えた木が異常な成長をみせたため、目を付けられ連れて来られたのです。初対面で定用から拒否されて以来、彼を嫌ってきた豊ですが、定用と豊は気持ちがすれ違っていただけでした。豊は定用の気持ちに気付けなかったし、定用は嫌味しか言えず不器用すぎました。小学校にも通わず覡としての勉強だけをしてきたせいで、世間知らずでマイペースな定用。優しい豊が定用を理解して思い遣る『柚子の棘』の回は涙、涙です。