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- / ISBN・EAN: 4988021148962
感想・レビュー・書評
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平山夢明原作、蜷川実花監督で藤原竜也主演のアクション映画です。
紆余曲折あり、殺し屋専用レストランのウェイトレスとして働くことになったオオバカナコを中心に物語は進みます。
オーナーシェフは元殺し屋のボンベロで、彼から指導を受けながら殺し屋の客を相手に日々を生き抜きます。
しかし東西南北で分割されるこの地域は緊張状態にあり、ボンベロとカナコは抗争に巻き込まれてしまい…。
派手で激しいアクションではなく、出演者の細かな演技力や映像美を前面に押し出した一本です。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
2019 日本 117分
監督:蜷川実花
原作:平山夢明『ダイナー』
出演:藤原竜也/玉城ティナ/窪田正孝/本郷奏多/小栗旬/土屋アンナ/真矢ミキ/奥田瑛二/武田真治/斎藤工/佐藤江梨子/金子ノブアキ
http://wwws.warnerbros.co.jp/diner-movie/
幼い頃に母親に捨てられ、自分を「いらない子」だと思い育った孤独な少女オオバカナコ(玉城ティナ)。祖母に育てられ、料理だけは得意だったが、祖母の死後天涯孤独に。ある日、街中でメキシコの「死者の日」を祝う謎の集団に遭遇、グアナファトの写真をもらったカナコはメキシコに行きたいと思い旅行代理店へ。渡航費用は30万円。ネットで検索、1日で30万貰える仕事をみつけるが、それはぶっとんだ泥棒?カップルの運転手。しかし追手に捕まりバカップルは殺されてしまう。カナコは「料理が得意です!」という苦し紛れの言い訳を面白がられて、殺し屋専門のダイナーのウエイトレスとして売り飛ばされる。元殺し屋のシェフ、ボンベロ(藤原竜也)の下でカナコは働き始めるが・・・。
冒頭、カナコの生い立ちを舞台演劇風に見せる演出は悪くはなかった。これは「おとぎ話」ですよ、これから起こることにリアリティはないですよ、と導入部で観客にわからせておくために有効だったんじゃないかと思う。とはいえ、それですべて許せるかと言われたら、この怒涛のスタイリッシュ映像美攻撃を浴びてもなおやはり、超絶美少女の玉城ティナが天涯孤独の貧困少女とはいえ着ぐるみでサンドイッチマンのバイトをする必要は皆無だし、旅行代理店で川栄李奈に名前を笑われる場面も、ふつうに店員の接客態度としてありえないだけで、たとえ名前が大馬鹿だろうが、川栄ごときに超絶美少女の玉城ティナを笑う資格はない(暴言)ゆえに、まったく説得力はない。
結果、内容ペラペラのこの映画の見所は美少女玉城ティナで目の保養をする以外にないとわかっていてなお、美少女ゆえの矛盾(仕事ないわけない)(薄幸ぶっているがあの容姿に生まれただけで勝ち組)(現にその可愛さでスキンもボンベロも落としている)が気になり、終始モヤモヤしつつの鑑賞になってしまった。
以下、ダメなところの羅列になってしまうけれど、
まず、肝心の藤原竜也のボンベロがだめだめ。元殺し屋なのに小娘カナコに大事なウォッカの金庫をあっさり開けられ、さらに隠されて狼狽、みつけられずに言いなりになるとか意味わからない。(そもそも探そうとしていないし)そして、天才シェフである彼の作る料理が、全然美味しそうではないのも問題。そもそも映像が極彩色の華美なものなので毒々しい照明で料理の色がわからないし、置いてある食材も出来上がる料理も「映え」を意識したオシャレフルーツや盛り盛りのパフェ、バーガーばかり。素直に「おいしそう!」と思える描写が一切なかった。
そんな彼の営む「殺し屋専門ダイナー」、ダイナーの店内デザインは横尾忠則で、なるほどって感じだったけど、それだけ。無駄に専用個室的なものがあるが、のこのこウエイトレスが付いていく意味がわからない。注文なんかカラオケボックスでも電話で取れるのに、あのブザーは個室で油売ってるウエイトレスを呼び戻すの専用なの?
たまたま最近キアヌの「ジョン・ウィック」過去作をテレビで見ていたので、このシリーズに出てくる殺し屋専門の「コンチネンタル・ホテル」みたいな、洗練されたルールの支配するダイナーを想像していたのに、なぜかやってくるのはヒャッハー!な北斗の拳のザコキャラみたいな連中ばかり。そもそも最初にカナコを運転手として雇ったバカップルもヒャッハーな人たちで、エンドロール見るまであのバカップルが斎藤工と佐藤江梨子だとわからなかった。ダイナーにやってくるヒャッハーな殺し屋はかろうじて武田真治と気づけたけれど、そもそも殺し屋とはなんぞや?とクエスチョンマークで頭がいっぱいに。
「殺し屋」というからには裏稼業だし、そんな目立つ容貌に派手な言動してたらダメなんじゃない?と心配になるレベルの人たちがこの後次々登場してくる。もちろん少年マンガ的なキャラものとして、個性的な殺し屋たちのキャラづけはアリだと思うけれど、いちいち変なフォントでバーンって名前出るけど癖が強いフォント使うから読めないし、だったら普通に字幕風に名前と、使う武器、得意な殺し方とか紹介してくれたほうがマシだった。必殺仕事人的ストイックさまでは求めないけれど、わかりやすい「必殺技」で個性をわけてくれればいいのに、どいつもこいつもヒャッハーで、クライマックスはマシンガンの撃ち合い。これじゃ殺し屋じゃなくてただのマフィア。
本郷奏多演じるキッドは、見た目は子供、中身は大人、単純に人殺しが大好きな狂ってる系でいかにも本郷奏多な役なのたけど、CGで本郷奏多の顔と子供の体を合成してあって、どうしてもその違和感で気が散る。不自然なアングルが目立ち、無理に合成するくらいなら子役使うか本郷奏多のままでいくかにしたほうがましだったかも。不自然なCGといえば、犬の菊千代も浮きまくってた。
さてストーリーに話を戻すと、ダイナーのオーナー兼組織のボスだった故デルモニコ(蜷川幸雄)(ボンベロ=藤原竜也に「俺を見つけて育ててくれた恩人」等と言わせるあたりあざとい)の1周忌に、新ボスを決めるため東西南北それぞれのトップ=南のコフィ(奥田瑛二)、北の無礼図=ぶれいず(真矢ミキ)、東のマテバ(小栗旬)、西のマリア(土屋アンナ)の4人がダイナーに集まることになる。
この4人のボスたちのキャラも大迷走。カブトムシを指にとまらせ「完璧だ・・・」と呟くやいなやムシャムシャ食べ出すビジュアル系ホストみたいな小栗旬マテバは、事故で死んだデルモニコが実は誰かに殺されたのではないかと疑っているが、すぐにあっさり死体になってオフェーリアよろしく川を流れてくる(このへんも蜷川パパオマージュなのかしら)。土屋アンナは、『さくらん』のきよ葉がそのまま現代に生まれ変わったとしか思えない。
奥田瑛二のコフィはどっから見ても胡散臭く犯人絶対こいつに決まってるじゃんと思ってたら案の定その通りで、にもかかわらず、元ボスを殺し、マテバを殺し、スキンをぼろぼろにしたのが彼だったとは思えないほど簡単に無礼図に殺される。その無礼図=男装の麗人・真矢ミキは、真琴つばさらの元宝塚スターの後輩たちを手下として従え、真琴つばさが死ぬときは真っ赤なバラの花びらの中に華麗に倒れ込む(脳内ではベルばらアニメの主題歌♪薔薇は薔薇は~が流れること必須)。
このとんだ茶番が繰り広げられる中、なぜかカナコに今更料理を教えだすボンベロ竜也。なぜ今?カナコとボンベロの絆エピソード強調したいなら、もっと早い段階でカナコに得意の料理を披露させるエピソードを入れとくべきじゃない?
まあそんなこんなでツッコミどころ満載の脚本だったわけですが、唯一、殺し屋の中でもまともにキャラ立ちしていて良い役だったのが窪田正孝のスキン。さすがの安定感。スフレのエピソードは、見てるほうはなぜボンベロが余計なものを混入させておくのか概ね予想がつくので、カナコがやらかしたときはかなりイラっとします。
スキンとカナコのエピソードは、唯一のきゅんきゅんポイントだったので、個人的にはその後のカナコの突然のボンベロへの乗り換え、からの~ラストシーンではさらにイラっとしました。スキンが報われなさ過ぎて涙目。華美な映像は個人的には嫌いじゃないし、玉城ティナのあまりの可愛さに彼女を主演にしたくなる蜷川実花の気持ちもわかるので、目の保養、とわりきって見る分には別にいいと思う。でもやっぱこの情報過多な映像美は5分くらいのミュージックビデオで収めたほうがいいんじゃないかなあ。-
ごぶさたしてます。ダイナー結局見そびれたんですよね。
やっぱりツッコミ所だらけなのかー。すでに予告だけでお腹いっぱい気味です。竜也のシェフ姿...ごぶさたしてます。ダイナー結局見そびれたんですよね。
やっぱりツッコミ所だらけなのかー。すでに予告だけでお腹いっぱい気味です。竜也のシェフ姿はカッコ良かったし、玉城ティナのメイド服も文句なく可愛かったし、たしかに蜷川実花はミュージックビデオ位がちょうど良いですね(セリフもなくてうるさくないし)2019/12/05 -
飛鳥番長>>
おおっ!番長!!!久しぶり~(^^)/
ブクログ始めたのね。ようこそ~
ダイナー、予想はしてたけど案の定ツッコミどころ満...飛鳥番長>>
おおっ!番長!!!久しぶり~(^^)/
ブクログ始めたのね。ようこそ~
ダイナー、予想はしてたけど案の定ツッコミどころ満載だったよ。
完全なる藤原竜也の無駄遣い。
たぶん映画館じゃなくて家でDVDで、
誰かと一緒にツッコミ入れながら見たら爆笑できて楽しいと思う!
蜷川実花、人間失格のほうは評判良かったから見たかったのだけど
エリカ様があれなのでもう映画館では無理かな~2019/12/05 -
ブクログ、絶対に使い方間違ってるけど(笑)とりあえず作ってみた。お察しの通り、急にハマって語りたい時期なので、時間があったら構ってやってくだ...ブクログ、絶対に使い方間違ってるけど(笑)とりあえず作ってみた。お察しの通り、急にハマって語りたい時期なので、時間があったら構ってやってください。mixiも復活してますので。2019/12/05
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鮮やか。色彩の暴力。
恐らく原作はこんな少女漫画じゃないんでしょうけど、好きです。
殺し屋さんたちも良いキャラの人と、えっと…という人と…小栗さんカブトムシ食べただけだし。。
スキンの窪田さんが人気出るのめっちゃわかりました…これは…となりました。
でもヅカファンの血が流れているので、真矢みきさんと真琴つばささんはさすが元トップさんだけあって、往年の宝塚!と思いました。どの瞬間もキマッていて美しかったです。
玉城ティナさんは目が大きくて強くてお人形さんみたいでした。流されてそうで芯はあるし。そりゃボンベロもスキンも堕ちる。
あと!マメ山田さんほぼ一瞬だったけど嬉しいです。
ボスあなた…蜷川幸雄さんね…
(でも途中は井手らっきょさんだったらしくてびっくり)
終盤は、レ、レオン?となりました。
簡単に稼げる話なんて危険がいっぱいですね。
蜷川実花さんの映画って映画じゃなくてMV観てる感覚なのですが、これは2時間くらいのMVだと思えばふぁ~美し~と楽しめます。邪道かも。 -
よかった…(*゚∀゚*)
ストーリーは単純で、キワい人しかいなくて、でもエグいというよりは圧倒的に美しい。何言ってんだかよくわからない。(わたし)興奮している模様。(わたし)
「死者の日」が、キーワードの一つのせいか、亡くなった方も出てらっしゃいましたね。素敵!
ぼやけたテンションで観に行くと、爽快感倍増かもしれません。
これは大画面でみるべき。また観に行きたいです。 -
これぞTHE蜷川実花の世界。視覚的に見て楽しむ映画。
原作は、平山夢明『ダイナー』
ストーリーは、失礼ながら子供向けで薄っぺらいけれど、その構成、色彩の使い方、衣装やメイクやインテリアに至るまでの独特の世界観、役者の見せ方、どれもが、蜷川実花にしかできない仕事ばかりで、ちらっと見ただけで監督が誰か分かる、これだけの個性を出せるって、そうそう他にはいない。
ただ、この派手で毒々しい独特の世界観やテイストは万人受けはしないだろうから、好きか嫌いか、二手にはっきり分かれるとは思うけれど。
鮮やかな花や食材の色、色彩の使い方は特に素晴らしい。
ちょっとしたシーンでも美しさを追求して細部まで拘って撮影しているのがとてもよく分かる。
配役もそれぞれにとてもハマっていた。
どの瞬間を切り取っても、そのまま絵になる。
圧倒的な美しさを追求した、まるで動的な写真集みたいだった。 -
う〜ん。煌びやかな世界でごまかしてるというか、
特に観ても何も残らなかったなという印象。
いわゆる、レーティングに引っかかるシーンを
ポップな方向に振り切って誤魔化してるのが
なんだかとても違和感を感じてしまった。 -
鮮やかな色彩と見覚えのある役者がたくさん出ている映画
原作があるのか、物語全てが唐突で薄っぺらい。
菊千代は全編CGだよね?それは別に良いんだけど。
さて、何がしたかった?この映画。 -
言わずもがな。奏多くんが出演されているので見ました。ワイドショーなどで、作品についてチラりと見たりしていて、苦手な作品だなぁ…と分かってはいました。うん。血みどろドンパチは苦手なのです。それでも、好きな役者さんが出演されていると見てしまう。奏多くん、そういう作品多いんだよぅ…泣。
んで。案の定、血みどろドンパチだったの、目を逸らしつつ見てました。が、終盤で突如始まる「マトリックス」パロ。……他にもパロディされてる作品あったんだろうか。
今回の奏多くんのキャラ。まさか、あんな等身いじった感じで出てくるなんて思いもせず、ビックリでした。そしてカナコちゃんの足に纏わりついてるトコ、かわいすぎた。そして玉城さん、足、長っ。キャラ的には窪田さん演じるスキンがカッコよかった。なんて見ていたら、最後の最後に、元宝塚のお姉様たちが、「カッコよさ」を搔っ攫っていった。
それよりも何よりも。この作品は、お父様の…蜷川幸雄さんの存在感が大きかったです。デルモニコという、亡くなったボスという体で出演されている?ので、常にお店に肖像画が飾られてあるのですが。その肖像画、藤原さん演じるボンベロが画面に映る度に、背後にいるんですよ。映り込むんですよ。そういうシーンじゃないのに、殺戮が行われてるシーンなのに、その絵面が面白すぎて笑いそうになりました。 -
蜷川作品だけあって色彩とか装飾は本当に美しい
が、原作の設定を借りた何かだったな…
キャストは豪華で見応えあったけどなんか残念だった -
殺し屋たちが集まるレストランの話。
設定と世界観に引かれて鑑賞。
出ている俳優さんも映像もとても素敵だけれど、ラストが好みではなかった。