新版ラブクラフト短編集3 [Kindle]

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  • 本書に収録されている短編より、ウルタールという架空の町で起こる不可解な出来事を通じて、猫と人間との関係性、そして猫が持つ神秘的な力を描いた「ウルタールの猫」を紹介します。

    物語は、猫を殺すことを楽しむ老夫婦の存在から始まります。彼らの行動は、村人たちに恐れられ、同時に忌避されていました。しかし、ある放浪者の少年メネスと彼の仔猫がこの町に現れたことで、物語は急展開を迎えます。メネスの仔猫が失踪し、彼が祈りを捧げた後、町から猫が消え、翌日には老夫婦が謎の死を遂げるのです。

    本書のテーマは、猫に対する残酷さと、それに対する自然界の報復というものです。ラブクラフトは、猫が持つ不思議な力と、人間の残虐行為に対する宇宙的な正義を描いています。この物語の見どころは、ラブクラフト特有の不気味で神秘的な雰囲気と、猫に対する深い愛情が表現されている点です。

    私がこの本を読んだ際に感じたのは、ラブクラフトの描く世界の中で、猫が持つ独特の存在感と、それに対する人間の理解の不足です。物語の中で猫たちが示す行動は、単なるペット以上のものを感じさせ、読む者を引き込む力があります。また、ラブクラフトが猫に対して抱いていた愛情が、物語全体に溢れていることも感じられます。

    総評として、『ウルタールの猫』は、ラブクラフトの作品群の中でも、猫への深い愛情が見て取れる作品と言えます。

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