ブルーローズは眠らない 〈マリア&漣〉シリーズ (創元推理文庫) [Kindle]
- 東京創元社 (2020年3月13日発売)
- Amazon.co.jp ・電子書籍 (368ページ)
感想・レビュー・書評
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シリーズ二作目。前作よりもストーリーも複雑になり重厚感が増している。ミステリとしても強度が増し、正直真相にはまるで気づかなかった。前作よりも謎を解明するのに必要な情報が満遍なく散らばっていて納得感がある。重要な情報の開示がラスト近辺に集中しすぎていないため、終盤は謎が紐解かれる気持ちよさを感じつつもエモーショナルな部分も楽しめる。青薔薇がテーマとなっていることで、様々な想像を掻き立てる。それが謎と密接に関わり、前作から引き継がれた世界観もあいまって、この世界で「どこまでが可能なのか」というリアリティラインの想像が謎解きの難易度をメタ的に上げている。これについては良いのか悪いのか判断がつかないが個人的にはあり、かな。
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マリア&漣シリーズ2作目。前作より更に面白かった。
過去と現在とが交互に語られ、関係ありそうなのに矛盾があり、しっかり結びつかずヤキモキ。グイグイ引き込まれる。
密室は禍々しく美しい。現実は、今のところ作出されている青いバラはやっぱり紫っぽい感じだけど(園芸好きなので結構気にして見てる)、空色のバラも深青色のバラも想像するとうっとりする。 決着も面白かった。博士の正体には驚いた。
ちょっと気になったのは、アルビノってそのまま遺伝するかな? -
自然に咲くことはない「青いバラ」。それが2人が同じ時期に開花したと発表される。その製作者がそれぞれ殺され、襲われるという事件が起きる。事件の関係者は少なくて読んでいてすぐに犯人が分かりそうな気がするが、章を読み進めるごとにどんどん犯人が分からなくなり、どういうことなのかさっぱり分からない。真相を知りたいがために一気に読み進めた。事件の計画には驚かされたが、理解力が足りなかったのかバラのトリックはイマイチ納得出来なかった。その程度のことならわざわざ何もせず問題なかったのではと思ってしまった。
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前作も面白かったですが、こちらもすごい面白かった!色々予想しながら読んでましたが、おおよそはあっててもやっぱりびっくりする点もあって、所々胸に刺さる悲しかったり切ないシーンもあり。
ラストはすごく感動しました。
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これまで実現不可能とされていた青い薔薇が同時期に別の人物から発表される。そして、起こる殺人事件。その裏に隠された悲しい物語。このシリーズの雰囲気はすごく好みであり、本格ミステリとしても秀逸である。
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どこかの国の刑事コンビのお話。
ありえない青いバラを巡る時空間トリック。