出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと (河出文庫) [Kindle]

著者 :
  • 河出書房新社
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感想・レビュー・書評

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  • めちゃめちゃ面白かった。本ってすごいし人って面白いし読み終わってなんかわくわくする。読んでてカタリバみたいな人との関わり方が見えて、“本当に”人と話すってこういうことだよなぁってなる。
    何より本の紹介の仕方が上手すぎてどれも読みたくなった。私が読書会でしてた本の紹介は一方通行だったんだな。何かに挑戦したいって思わせてくれる本!

  • ここ最近で最速で読めたというくらい、本当に読みやすかった。作者の花田さんが本屋さんで自身もたくさん本を読んでいるからなのか、飽きさせず最後まであっという間。

    内容はタイトルの通り、出会い系(単なる恋愛系の出会い系のサイトではなかったけど)で出会った人に本を薦めるという活動?を通して、たくさんの人と出会っていく話。最初はどんな本を薦めるのかな?というのが気になって読みたいなと思っていたのだけど、本だけじゃなく今日はどんな人と出会ったのかな?というのが楽しくて読み進めた。
    なんというか、一歩踏み出したいなぁという時に読みたい本だった。花田さん自身がこの活動?をしている時にご自身の結婚生活や仕事などに悩んでいたからかもしれない。そして、とにかく本っていいなぁと思える。
    気楽に読めるから普段本を読まない人も読みやすいだろうし、普段たくさん本を読む人も本の中でお薦めされている本がたくさんあるから次読む参考にもなると思う。

  • タイトルを読んで、そんなこと実際にやれるなら、わたしにもぜひ紹介して欲しいし、なんならやって見たいと思って購入。
    簡単な概要としては、ホームレスに近い状態へ陥ったしまった菜々子が、Xを通して様々な人と出会い、いろいろな刺激を受けて、人として成長していく物語。
    今まさにわたしもSNSを通して、新しい人と出会いを求めている状況。話したことない人と話すということは、自分が思っている以上に新しい世界があって、とても楽しい。菜々子さんの様なラスボスの相手はいないけど、わたしももっと出会いの幅を広げていきたいなと思えた。
    あとがきの「2017年秋、本屋の店先で」で出会う女性とのやりとりが印象的。わたしは好きな本を相手に教えることはできるけど、相手の感情を読み取って、どんな本がいいのかまでは考えられない。相手がどのような気持ちで本と向き合いたいと思っているのか、そこまでを考えて本を今の女性に合いそうな本を何冊も紹介する。それは菜々子さんの本の知識量でしかできないことだ。
    相手に寄り添うことのできる、優しさも持ち合わせている人だと思い、ぜひわたしも会って本のことを話したり、わたしに合うおすすめな本を教えてもらったりしたい。

  • 長い人生の中で壁にぶち当たった時に、悩みを一人で抱え込んでウジウジするよりもとにかく一歩前へ踏み出す大切さを教えてくれる良書です。閉じられた狭い自分の空間から外に目を向ければ、今まで見えなかったものが見えてきたり、自分の悩みがそれほど大したものでもないと相対化できるメリットは確かにありそうです。
    それにしても、筆者やその仲間たちの読書量のすごさには感服しました。巻末に、本書で紹介された本一覧があるのですが、マンガやナンパモノからサブカル、純文学、海外モノなど守備範囲の広さに驚かされます。私も、本書で興味を持った何作品かを早速読んでみたいと思います。

    花田菜々子(はなだ ななこ):
    1979年、東京都生まれ。「ヴィレッジヴァンガード」に長年勤めたのち、「二子玉川蔦屋家電」ブックコンシェルジュ、日暮里「パン屋の本屋」店長を経て、現在は日比谷シャンテ内にある「HMV&BOOKS HIBIYA COTTAGE」店長。本人いわく「流浪の書店員」。
    代表作に『出会い系サイトで70人と実際に会って その人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと』があり、35000部のスマッシュヒットを記録。編著書に『まだまだ知らない夢の本屋ガイド』(朝日出版社)がある。

  • 自分も今、このままの仕事でいいのかというような不安な気持ちを抱えている。職場にはいい人だが、無口な人が多い。この主人公のように、新しいやりがいを見つけていきたいと感じた。
    出会い系には怖いイメージが強かったが、それ以上に色んな人と出会い話すことの面白さを感じることの出来るような話。何か新たな一歩を踏み出そうとしてるような人におすすめだ。

  • 2020/07/19読了

    こんなに次の展開が気になる本に出会えて嬉しい。。
    家で歩きながらも読んでた。。

    行動を一歩踏み出したことによって、考え方もどんどん変わっていき、仕事もプライベートも一歩一歩進んでいく筆者。

    自分が知る世界って、ほんの一部なんだな、、と思いました。まだまだ知らないこと、知らない世界が広がっている。色々な世界に触れて、柔軟に考えて、好きなことを楽しんでいきたい!と思いました。

  • インパクトのあるタイトルだったけど、楽しめた。過去にマッチングアプリをやったことがあったので、著者の体験に自分の体験を重ねて読めて尚更面白かった。ほんとにこの世の中、色んな人がいる。アプリをやってなければ会えないような人に会う面白さには、すごく共感できた。
    この本に登場する本はほとんど知らないものばかりだった。色んなジャンルに興味を持って読書してる人ってすごいなぁと思う。ましてや、それを人に勧められる引き出しがあるのもすごく素敵だと思う。

  • 「それぞれの人生のダイジェストを30分で聞いて、こちらの人生のダイジェストを30分で伝える。限られた時間の中でどこまで深く潜れるかにチャレンジするのは楽しかった。ロープをたぐってするすると降りていって、湖の底に素潜りして一瞬握手して、また浮上してくるような時間には、特別な輝きがあった」
    「というか、だいたい、本、本、本、っておまえは本の何なんだよ。本の親善大使か」
    「書けば書くほど言葉が上滑りしていくようで、どこかで聞いたことのあるような平凡な言葉になってしまっているような気がして、それは自分の気持ちをきちんと写し取ってくれていなかった。本当に好きなものに対しては言葉ってこんなにも効かないのか、とつくづく嫌になった」

    本を紹介するってすごく難しいと思う。
    好きな本を「これいいよ!」って伝えるのはともかく、相手に合わせて本を選ぶというのはとても難しい。
    本の知識はもちろん、相手の求めるものや、見極める力がとても重要になるからだ。
    著者の花田さんは、ヴィレッジヴァンガードの店長という経歴を持ち、本書内でも様々なジャンルの本を紹介されていた。自分の好みもある中で、様々な本に触れ理解していること、読書体験で得たものを忘れていないことに驚いた。
    いろんな人に向けて紹介されている本だけど、どれも「読んでみたい!」と思わせる魅力が感じられた。巻末に紹介された本がまとめられていて嬉しくなった。
    出会い系サイト(男女の出会いに限ったものではなかったけど)で出会う様々な人の面白さ、本をすすめまくるという経験から自分の人生を歩み直す姿が描かれていて、笑ったり、心が揺さぶられたりと、一気読み出来る面白さだった。

  • 見知らぬ人に本を奨めるコンセプトは面白い。自分なら恋愛抜きで、是非お会いしたい。
    出会い系サイトって、もちろん体目的だけの人もいるが、ビジネスに役立てようと利用している人もいることに驚いた。辛い経験もところどころに入りつつ、ページをめくるたびに、著者の視野と世界観が急激に広がる様子にワクワクした。
    もし自分が同じ境遇で1年間という同じ時間を与えられていたら、これだけの変化を体験し、成長できただろうか?今の自分では無理。
    やはり、豊富な読書量と人生経験が下地となり、教養と高い感受性、バイタリティーに繋がるのだろう。もっと良書に出会い、魅力的に人になりたいという刺激を受けた一冊だった。

  • ブクログで出会わなかったらおそらく手にもとらなかったと思う。
    出会い系の場に本という武器をもって切り込んでいく冒険活劇だった。
    人と出会うことでどんどんレベルアップし、
    ラスボスとの対峙で
    『恋愛も結婚もお金も安定もいらない。ただ今日見た光を信じて行こう。
    自分の求める幸せが何なのかはっきりわかった。』
    ここまでの心境に辿りついたところのスペクタクル感は最高だった。
    あまり他人に興味が持てなく人が苦手な私でも
    見知らぬ人と出会ってみたいと単純に思ってしまった。

    また、自由な生き方についても考えさせられた。
    『2択で悩んだ時は自由な生き方を選択しろ』
    かっこいい考え方だけどそれゆえ覚悟が必要な考えだ。
    自分が一番自由を奪っているってこともあるなぁ。
    しのごの言わずに背中を押してくれる。

    菜々子さんの本のプレゼンも興味深く、読みたくなる本も沢山できた。
    早速ブクログ登録しよっと。

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著者プロフィール

1979年、東京都生まれ。「ヴィレッジヴァンガード」、「二子玉川蔦屋家電」ブックコンシェルジュ、「パン屋の本屋」店長を経て、現在は「HMV & BOOKS HIBIYA COTTAGE」の店長。

「2020年 『シングルファーザーの年下彼氏の子ども2人と格闘しまくって考えた「家族とは何なのか問題」のこと』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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