日本経済の再構築 (日本経済新聞出版) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • フィンランドの出生率は、ここ8年で急降下。原因は謎。
    最終的に消費税は30%程度にする必要がある。
    イギリスは議会人気固定法で解散権が制限されている。
    ドーマー命題=名目GDP成長率が一定で、対GDP財政赤字を一定に保てば、公的債務は一定値に収束する。
    債務対GDP比率=財政赤字率(対GDP)/名目成長率
    財政赤字率が3%、名目成長率が5%なら、債務のGDP比率は60%。=マーストリヒト条約の条件。

    日本のPB要改善率は9%程度。欧州は1%程度。

    物価の問題は構造的な問題。モノ全体は日米とも上がっていない。アメリカはサービス価格が上昇していたため、物価上昇率が2%あった。最近はそれもなくなった。日本は官製市場のため、サービス価格が上がらない。

    歴史的に見るとインフレは貨幣的現象というより財政的現象。財政的要請から貨幣を増加させた。

    ブキャナン「ケインズがいなければ、政治が節度を失うことはなかった」
    財政民主主義では、予算膨張と減税の圧力から逃れられない。憲法で財政均衡を義務付ける必要。
    先に財政を引き締めない限り、財政再建はありえない。景気が良くなって税収が増えるとき、金利も上昇する。

    デンマークは、公的年金の支給開始年齢を平均余命に自動調整される。

    日本の健康保険は、3本建て=社会保険、国民健康保険、後期高齢者医療制度。
    フランスは、薬剤によって保険給付率が違う。ビタミン剤などは低い。抗がん剤は高い。
    超高額な薬剤は、希少疾病薬が多く、保険会計全体にはさほど響かない。
    窓口負担の増加では、保険料肥大は防げない。高額療養費が大きい。
    後期高齢者医療保険をマクロスライドにできないか。
    ケアコンパクトシティという考え方で街をつくる。

    人口が増加しているときは公平性を優先できる。減少していると効率性が重要になる。行政や議会制民主主義は効率性が不得意。

    デジタル通貨は、情報の隔離が問題。マネーが動くデータはプライバシー―を守りながらどこまで生かせるか。

    アリババの信用評価=芝麻信用(ごましんよう)

    労働時間と生産性は反比例する可能性がある。年1000時間程度がピークである可能性。

    家計収入が少ないと進学できないのは、流動性制約があるから=お金を借りられない。

    日本は講義形式が多い、アメリカは先生の数が多い。=学費が高い。ST比はアメリカは一桁が多い。日本は二けた。

    財政赤字が発生するメカニズムは、政治景気循環、政治の戦略的動機、のほかに、共有資源問題=共有地の悲劇。
    財政政策のルール化しか手段はない。

    参議院を地方の代表とすると一票の格差が開く。参議院の権限を弱める必要がある。

    国会議員の供託金は日本は300万円ほど。OECDの7割はない、それ以外は数万円程度。
    会社員や公務員などの兼務を認める。

  • https://news.yahoo.co.jp/byline/kazumasaoguro/20200530-00181042/

    ・気鋭の経済学者が、総力を挙げて日本の未来を問う骨太の経済論。

    ・少子高齢化が進み、人口減と低成長にあえぐ日本経済。国家財政も大きな危機に瀕している。このまま手をこまぬいていては、この国の未来が危うい。税や社会保障、さらに成長戦略など抜本的な見直しが必要だ。

    ・本書は、気鋭の経済学者が日本が直面する危機の現状を、経済・行政・政治など様々な側面から明らかにするとともに、持続可能、成長力のある未来を築くために必要な政策パッケージを総合的に提案する。

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著者プロフィール

法政大学経済学部教授。
1974年生まれ。京都大学理学部卒業、一橋大学大学院経済学研究科博士課程修了(経済学博士)。1997年大蔵省(現財務省)入省後、大臣官房文書課法令審査官補、関税局監視課総括補佐、一橋大学経済研究所准教授などを経て、2015年4月から現職。経済産業研究所コンサルティングフェロー、鹿島平和研究所理事、キヤノングローバル戦略研究所主任研究員。専門は公共経済学。

「2022年 『日本経済 30の論点』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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