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- Amazon.co.jp ・電子書籍 (168ページ)
感想・レビュー・書評
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吉本興業の組織を論じた書籍である。著者は吉本興業で広報を担当した。書名からは吉本興業の歴史を論じるように見えるが、闇営業問題で批判されたブラック企業体質を明らかにすることを重視している。
本書は芸人を大事にする家族主義的経営だった吉本興業が何故、ブラック企業と批判されるようになったのかという問題意識に立っている。しかし、そもそもこの問題設定がずれていると感じる。ブラック企業は家族主義的経営の延長線上にあると考えれば疑問ではなくなる。
家族主義的経営はステークホルダーを個人と扱わず、共同体の一員としてしか見ない。それ故に共同体の秩序を乱す存在と認識されたら、パワハラ体質をむき出しにして排撃する。家族主義的経営が崩壊したからブラック企業になったのではなく、家族主義的経営だからブラック企業になった。昭和の価値観では許容されていたかもしれないが、ダイバーシティの21世紀ではブラックになる。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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