ニューコンセプト大全 仕事のアイデアが生まれる50の思考法 [Kindle]

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  • クリエイティブ、イノベーションを考える本です。電通のクリエイティブチームが実際に生み出したアイデアとその生み出し方が多数紹介されています。イノベーション、アイデアを生み出す方法を紹介している本は多く出ていますが、生み出し方の具体例から、その方法を学ぶことができる1冊です。特に、これまでいろいろ本は読んできたけど、仕事でうまく生かせていない・・・といった悩みを抱えている方が読むと、新たな気づきやヒントを得られるのではないでしょうか。

    【特に覚えておきたいフレーズ】
    「『知っている言葉×知らない言葉』の組み合わせで唯一無二のタグを創り、世の中に定着した『価値観』を大きくシフトさせる。大きな流れに埋もれるのではなく、気になるタグを創り、第一人者として新たな場を開拓する。」
    →アイデア、イノベーションの多くは、既存のものの組み合わせであることはよく紹介されますが、自分が知らなかった言葉を組み合わせることが大事とのことです。知らない言葉を、意識して知っていく必要があります。
    「身近にいる『ひとり』を想って創ってみる。多くの大企業が使うペルソナマーケティングにない利点がある。『ターゲット』の行動や習慣などの観察がすぐできるし、潜在するニーズやその人が抱えている課題も発見しやすい、その人ならではストーリーも内包できるし、身近な人だからモチベーションも上がる。トライ&エラーの改善もすぐできる。」
    →ペルソナをどう設定するかを悩むことは多いのではないでしょうか。確かに、身近な人から考えてみると、気付けることは多いと思います。
    「日本は『課題大国』。特に地方には雇用・教育などの問題が山積。でも課題を解決することはビジネスにつながる。日本はビジネスチャンス大国でもある。あらゆるビジネスを取り巻く環境が急速に変化する中、誰がどの問題に取り組むかを考えるより、それぞれが個人的に『肩入れ』できることを仕事に取り入れると、チャンスが広がる。」
    →ペルソナ設定と似ていますが、身近な問題からビジネスを考えてみると、考えが具体化しやすいのでは。あとは、「知らない言葉=自分がまだ知らない考え方」をどう見つけてくるか、ということでしょうか。

    【もう少し詳しい内容の抽出】
    ・コンセプトを考える際は「パーソナルなこと」を重視する。好奇心第一。自分がいいと思うから、自分の興味をそそられたから、提唱する。
    ・人の可能性の扉を開くのは「愛」。誰かを喜ばせたいという愛情が強いと、誰にでも受ける。

    〇「個人的」が生むニューコンセプト
    ・「知っている言葉×知らない言葉」の組み合わせで唯一無二のタグを創り、世の中に定着した「価値観」を大きくシフトさせる。大きな流れに埋もれるのではなく、気になるタグを創り、第一人者として新たな場を開拓する。
    ・身近にいる「ひとり」を想って創ってみる。多くの大企業が使うペルソナマーケティングにない利点がある。「ターゲット」の行動や習慣などの観察がすぐできるし、潜在するニーズやその人が抱えている課題も発見しやすい、その人ならではストーリーも内包できるし、身近な人だからモチベーションも上がる。トライ&エラーの改善もすぐできる。
    ・自分の足元にある「業」を見つめなおすことからはじめてみると、信じられないほど大きな力が湧いてくるかもしれない。「業」とは、今まで目を背け、向き合うのを避けてきた自分の来歴や性癖。短所は長所の裏返しでもある。そこにこそポジティブに転ずる莫大なエネルギー源、豊饒な鉱脈が眠っている。

    〇「壁」を超える&壊すニューコンセプト
    ・学習や事業開発のプロセスは、「課題発見」→「調査」→「発想・企画」→「ディスカッション」→「絞り込み」→「調整」→「発表・リリース」という不可逆な流れと無意識にとらえがち。そのプロセスを少し入れ替えるだけで、新しい結果が生まれることもある。仕事の流れを一度解体してみると、突破口が見つかるかもしれない。
    ・自分が興味を持ったものに対する愛と情熱を注ぎ、これまでの経験に頼らず、自分の足で行動し続ける人の人生にイノベーションは起きる。
    ・日本は「課題大国」。特に地方には雇用・教育などの問題が山積。でも課題を解決することはビジネスにつながる。日本はビジネスチャンス大国でもある。あらゆるビジネスを取り巻く環境が急速に変化する中、誰がどの問題に取り組むかを考えるより、それぞれが個人的に「肩入れ」できることを仕事に取り入れると、チャンスが広がる。

    〇「逆」を行くニューコンセプト
    ・「大前提」を一度忘れ、「今現在の本当の価値」を考えると、固定観念にとらわれない画期的なものが生まれることがある。
    ・世界の最小単位は「個人」。スモールを突き詰めると個人に行き着く。大事なのは、今こそ一人一人が、やりたいこと、好きなこと、信じることを、小さく勇気を持ってやるべき。スケールメリットに対し、「小」の利点を生かせる時代が来ている。まずは小さく成功例を作り、それを大きな組織につないで、スケールメリットでの変化を起こす。
    ・何かを学んで新しい能力を身につけるコツは、①予習をしない、②ただその場にいる、③とにかく浴び続ける、④わからないから予測する、⑤いつの間にか習得している、というシンプルなものでいい。わからない状況に長い時間耐え続ける忍耐力は必要だが、それさえ我慢できれば大丈夫。

    〇「既存」を最高に生かすニューコンセプト
    ・3次元=現在の生きている人だけでなく、時空を超えて4次元で、歴史、先人、異人たちと組む「過去」とのオープンイノベーションで、面白くなる。郷土の歴史がベストパートナーになる。
    ・まだ活用の余地がある空間やモノの、既存の使い方とは違った利用法を考えてみる。イノベーションをゼロから生み出すのは大変だが、身近な「Mottainai」を見つけ出して、よりよく「Kaizen」すれば、世界に誇れる日本初の新たなサービスが生まれる。
    ・人口減少期を迎えた日本は、今後ますます海外市場を積極的に開拓していく必要がある。海外市場を意識したブランド作りには、諸外国の消費者の心をぐっとつかむ「何か」で勝負しなければならない。にんじんの越冬熟成など、日本の各産地で当たり前に行われている「ひと手間」が、面白いストーリーが浮かび上がるエピソードの宝庫になる。素材そのものが持つ味わいを引き出す「ひと手間」というプロセスに着目し、それらを価値化する「プロセスの価値化」こそ、日本の生き残る道かもしれない。

  • 発想力のヒントが色々と得られました。

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著者プロフィール

株式会社電通の中に実在する特殊クリエーティブチーム。広告業(=A面)以外に、個人的なB面(=私的活動、すごい趣味、前職など)を持った社員が集まって組織されている。2014年7月発足。DJ、建築家、小説家、スキーヤー、平和活動家、AIエンジニアなど、現在56人の特任リサーチャーが1人1つの得意ジャンルを常にウォッチし、情報を収集、現代に必要な独自の「オルタナティブアプローチ」を開発し、社会と企業に提供している。チームのスローガンは「Curiosity First」。https://bbbbb.team/

「2020年 『ニューコンセプト大全 仕事のアイデアが生まれる50の思考法』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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