ロレンスになれなかった男 空手でアラブを制した岡本秀樹の生涯 (角川書店単行本) [Kindle]
- KADOKAWA (2020年6月26日発売)
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感想・レビュー・書評
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【常識を生きる人生なんて、どれだけ価値があるのですか。非常識の中に可能性を探す方が楽しいじゃないですか】(文中より引用)
知名度が低かった空手をアラブ地域に広めるべく単身でシリアに渡った男・小倉孝保。文字通りの徒手空拳ながら次第に彼の空手指導は人気を集めるのだが、エジプトを始めとするアラブ諸国で手掛けたビジネスが、彼を次第に中東の迷路の中に追い込んでしまい......。裸一貫の情熱でアラブに挑んだ人物に関するノンフィクションです。著者は、毎日新聞社に入社後、カイロ支局長などを歴任した小倉孝保。
中東という荒波を時に乗り越え、時にそれに飲み込まれた男の評伝として非常に読み応えがありました。型破りであるが故に褒められることばかりではないのですが、著者があとがきで述べるように、岡本氏が発散していたエネルギーというのは今の時代でも見直されてしかるべきなのではないかなと感じます。
中東現代史の紹介本としても☆5つ
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