移民の世界史 [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 人間は移動しているというのが実感できる。それも先史時代から現代まで一貫して移動している。今も誰かが移動している。日本は江戸時代からほとんど動いてない(ないわけではないが少ない、ハワイやブラジルへの年季奉公人としての移民などがあった)のは特異的なんである。

  •  先日読んだ『移民で読み解く世界史』(神野正史著)の補完に。
     https://booklog.jp/users/yaj1102/archives/1/B07SQ8FV42

     歴史というより、かなり現代社会問題としての移民、難民、制度としての人の移動などの諸問題の取り扱いが多い。

     また本書も、人類の発展、あるいは文明というものは、「移動民に対する定住民の勝利」というこれまでの定理に疑問を呈する、ユバル・ノア・ハラリあたりから明確になってきた逆転の発想に基づくあたり、実に、今風の著書だ(当然、ユバル・ノア・ハラリの著作も引用されている)。

     豊富な挿画、図表、画像などがカラーで多数掲載されており、パラパラとそれらを眺めるだけでも楽しい一冊。
    とはいえ、近現代の抱える難民問題、亡命、ナターシャ・トレード、そして、「壁は機能するか?」などの、トランプ政権時代の話題も盛り込み、なかなかホットな内容で、読み応えもあり。

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著者プロフィール

1944年、南アフリカ・ヨハネスブルク生まれ。
イギリスのウォリック大学で長年教鞭をとった。その間、イバダン大学、西インド諸島大学、ケープタウン大学でも教えている。そののちオックスフォード大学に移り、現在はオックスフォード大学名誉教授、オックスフォード大学国際移民研究所所長。
〈主な著書〉
The New Helots: Migrants in the International Division of Labour, Ardershot: Gower, 1987(清水知久訳『労働力の国際移動―奴隷化に抵抗する移民労働者』明石書店、1989年)
Frontiers of Identity: The British and the Rest, London: Longman, 1994
The Cambridge Survey of World Migration, edited, Cambridge: Cambridge University Press, 1995
Global Sociology, with Paul Kennedy, 2006, Basingstoke: Palgrave, 2000(山之内靖監訳・伊藤茂訳『グローバル・ソシオロジー』平凡社、2003年)
Migration and its Enemies: Global Capital, Migrant Lobour and the Nation-State, Aldershot: Ashgate Publishing, 2006

「2012年 『新版 グローバル・ディアスポラ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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