激震!コロナと不動産 [Kindle]

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  • 扶桑社
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感想・レビュー・書評

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  • コロナを機にこれからの不動産業界がどう変わっていくのかをまとめた本。「アフターコロナの住宅市場はまさに弱肉強食だ。」のひと文には痺れた。

    金融機関の返済猶予が6カ月間でその間に任意売却物件にする必要があることや、民泊の収入を不動産収入にしていると政府の給付金が受けられないことなど、不動産周りのお金の仕組みに、オフィスや飲食店、ショッピングモールの現状も重ねながら、コロナ禍の不動産状況を考察しているので非常にタメになる。

    ルポでは郊外に引っ越した人のインタビュー記事や、ペアローンでマンションを購入した人の現状をまとめた記事など、コロナ禍でのリアルな人の動きがわかって興味深い。こういった現状は断片的にネット記事で見かけるが、こう1つの本にまとめてあると1つの大きな動きがだんだん見えてきた。不動産はその名のとおり投資先として手堅い分野な反面、負の状況に陥るとがんじがらめになってしまう諸刃の剣なんだなと改めて実感。

    そもそも「住」は絶対的な需要なので、それが都心から郊外に分散したというだけ。変化が急すぎて不動産所有者が混乱しているのは事実だが、筆者の言うとおり、「自分らしさを追求する」という、不動産を選ぶ際のあるべき形になってきているということで、この変化自体は素晴らしいと思う。郊外地域の不動産関係者は、この期を逃さずに、その地域ならではの特色をアピールして人を呼び込み、街づくりを活発にして言って欲しい。地域としても、移り住む人としてもwin-winな形で変化していって欲しい。

    最後の章のほとんどを使って生き残るヴィンテージマンションを紹介していたのには笑った。これどさくさに筆者の趣味を解放したかっただけな気がする(笑)。こういうマンション毎の特色を紹介するコラムは大好きなので楽しんで読ませてもらいました。

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著者プロフィール

住宅ジャーナリスト。1962年京都府生まれ。同志社大学法学部および慶應義塾大学文学部卒業。1980年代後半からマンションの広告制作や販売戦略立案などを手がける。現在は、一般ユーザーを対象にした住宅購入セミナーを開催するほか、新聞や雑誌などに多くの記事を執筆している。著書に『2025年 東京不動産大暴落』『すべてのマンションは廃墟になる』(ともにイースト新書)、『マンションは日本人を幸せにするか』『限界のタワーマンション』(ともに集英社新書)、監修に『コロナパニック最前線 不動産大暴落がはじまった』(宝島社)など多数。

「2020年 『激震!コロナと不動産 価値が出るエリア、半額になる物件』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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