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感想・レビュー・書評
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2000年に出版された『達人プログラマー』は世界中のプログラマーのキャリアに大きな影響を与えた歴史に残る名著でした。20年ぶりに改訂された第2版では内容の1/3が新規に書き下ろされ、既存部分もほとんどリライトされました。技術的な詳細も最新の内容にアップデートされたため、若手にも安心して薦められる本になりました。ベテランにとっては20年の時を経てより洗練された達人の心得が非常に印象深く、初版には書かれていない「よい設計の本質」「アジリティーの本質」は必読の内容です。
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エンジニアの恩師に勧められて購入。
もっと仕事を早くすることと、社内のエンジニア全体の生産性を上げるために実践したいことが多い。
印象的だったのは以下。
・早めにクラッシュさせる
・シェル遊び/パワーエディット
・結合度の最小化
・ユーザーの期待を上回る -
達人プログラマーとなるための心構えや設計テクニックを伝える名著。
DRY原則やETC原則、契約による設計などの設計開発にまつわる考えから、プログラマの仕事は人々自身が欲しているものに気づいてもらえるよう支援することといった立ち振る舞いに関するものまで、100個のTipsが詰まっている。
時々に読み返して、本書の通りにやれているか?を自問自答しながら励んでいきたい。 -
昔から名著と言われている達人プログラマーが現代に合わせて改定された一冊です。
内容は、開発者の哲学、設計原則、ツールなど、多岐に渡ります。
全体的によい内容が多く、読んで損はない一冊ではあります。
一方で、他のテーマが絞られた本と比較すると、どういう目的で読む本なのかと言われたときに難しい一冊です。
実践的な面もあり、自己啓発的な面もあり。
読んで損はないけど、読んでなにを得られるかと言われる悩ましい、そんな一冊です。 -
第一版から20年ぶりの改定。
言語、ツール、フレームワークなどが進化し、3割ほどが書き変わることになったようなので
20年で何が変わったかを確認しながら読んでみた。
第一版の5章は5,6章に分かれ、設計、実装関連の変化が大きく感じた。
デメテルの法則はやや常識的な考え方となり、継承の悪影響がだいぶはっきりとわかってきたようだ。
ポリモーフィズムにはインターフェイスを愛用するべき、継承よりも移譲を使う。
UMLや形式手法、各種マトリックスによる品質分析、これらの有用性はやや色あせた。
また要求分析やドキュメントに関するアプローチも変化が見られ、
アジャイルなモブプログラミング、テスト駆動開発、end to end で実装をすすめ、設計を改善するアプローチの有用性が確信になってきている。
リファクタリングやテスト、自動化、バージョン管理の重要性についても変わらないし、7割の達人の心構えや基本的な考え方に変化はなかったようだ。
コードコンプリートが書き換わるとしたらどのように書き換わるだろうか。なんてことも考えてみたりする。 -
本質的にはプログラマーである必要性はほぼなく、どちらかというとものづくりを行う人へ向けた心構えとか振る舞いを説いた本です。身につけるべき心構えとしては至極まっとうなもので、一度はざっと読んでみてもいいかもしれません。
ただ、重複したり似通ったりした描写が多く、無理やりTips(教え)を100個にしている感があります。本自体の文字の多さもあり、大量に教えを説いたもののうち、一体いくつが自分に身につくのか…。全部読んで理解するというよりは、気になる部分だけをかいつまんで見て、また気になったら別の箇所を読む、という読み方がよいのかもしれません。
あと、しばしば(というか毎回)偉人の格言を引用するのですが、その説明にしっくりこない(必要性がなかったり、そもそも意味していなかったり、あるいは意味がわからなかったり)ことが多く、それがまた本としての記述の多さ・読みにくさを助長しています。
全体的にはいい本であるのは間違いないのですが、とにかく読むのが大変だったのと、全部を理解するのは難しかったという感想です。 -
・P35:知識を資産として捉え、知識ポートフォリオを金融ポートフォリオの様に作成・管理・運用せよという表現が面白い。投資で分散投資が推奨される様に、知識も分散投資すべしというのは確かに納得感がある。
・P85:バグの語源が、「過去、物理機械を動かなくしていた原因がバグ=虫であった事に起因する(そしてこれが最初のバグ)」という事実に笑ってしまった。
・2021/06時点の自分が読むべきと思った部分(〜第3章)までは読み切った。また必要になったら読むのを再開したい。 -
パラパラと目次を眺めてみよう。第7章にして「コーディング段階」が登場する。
そう、この「達人プログラマー」という書籍はプログラミングTIPS集ではなく、まさに達人の「哲学」から「コードコンストラクションの勘所」までが網羅された一冊なのだ。
その射程はshellやエディタにまで及ぶし、終盤はアジャイル開発、プロダクトマネジメントの領域にまで言及される。
ソフトウェア開発というものがある程度一般化し、扱う領域が細分化されている今だからこそ、この網羅的な一冊はおさえておきたい。