九条の大罪(1) (ビッグコミックス) [Kindle]

著者 :
  • 小学館
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感想・レビュー・書評

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  • 写実的な感じだけど、絵はあんまり上手くないと思う。何やってんのかよくわからないことが多いし、表情も固い。
    絵はあんまり好きじゃない漫画家さんかな。

    それを差し引いても面白い。
    弁護士だから倫理観で判断しないっていう徹底したプロ意識と法への理解、ロジカルな考え。
    味方する依頼人が全く応援したくならない奴らばかりだけれど、描かれるドラマにいろんなことを考えさせられる。
    裏の世界で生きる人々は自分を守るための知恵があるし、人間的な繋がりよりも合理的な行動で自分の立場を守るために行動するぶん、九条みたいな信用できる弁護士に行きつくのも早い。
    でも、日頃善良な行動を取り、モラルを重視する一般人は、弁護士を利用するのではなく、法律は悪を裁くものだと勘違いしてしまう。
    最初の片足の値段の話はそういう意味で印象深い。
    のほほんと生きているだけでは知り得ない裏道をいろいろしれる作品。

  • 闇金ウシジマくんからの流れでこちらも。
    社会的に見たら悪徳弁護士にみえるかも知れない九条弁護士は、結果的に半グレを助け、罪のない相手は損をしたりということになるのだが、善悪ではなく依頼人のために働くという信念がある。
    出てくる人たちはみんな、こういう人いそう、というリアルさと、こういう人いたら嫌だな、というダメさを持っていて、このあたりが魅力なんだな。

  • Kindleセールで弁護士ウシジマくんも読んでおくか。

  • 九条の大罪(1)2021

    週刊ビックコミックスピリッツ2020年第46号~第49号、第51号~第53号、2021年第2号掲載作品。
    2021年3月3日初版第1刷発行
    著者 真鍋昌平

    『九条の大罪』(くじょうのたいざい)は、真鍋昌平による日本の漫画作品。『ビッグコミックスピリッツ』(小学館)にて、2020年46号から連載されている。2023年2月の時点で累計部数は190万部を突破している。

    半グレやヤクザや前科持ちといった顧客からの厄介な案件を主に扱う弁護士が、法律と道徳を分けて考え、依頼人の利益のために最良の解決策を追及していくストーリーとなっている。執筆にあたり、作者は『闇金ウシジマくん』の連載中から闇金業者の視点で物語を描くことに限界を感じており、取材中によく挙げられていた弁護士の話を聞いてみたくなって約50人から聞いた結果、前述の弁護士の話で心を動かされて「人間が抱える葛藤、心の揺れ動きを描きたかった」と描き始めたうえ、足かけ5年にわたって司法に関する取材を重ねている

    以上のようにWikipediaで解説される漫画作品。
    真鍋昌平氏は闇金ウシジマくんを連載していただけあって、裏社会、日本社会の暗部といったものを数多く取材している。
    綺麗事だけでは生きていくことは出来ない。
    そんなことを痛感させられる。
    司法というものは普通に生活しているとあまり実感のわかない分野であることも事実なのでこの九条の大罪を読むことは非常に意味がある。

    印象の残った点

    誰の味方でもない。
    私は依頼人を貴賤や善悪で選別しない。
    ただ
    法律の世話はできるが、人生の面倒は見られない。

    法律は人の権利を守る。
    だが、命までは守れない。

    大事なのは起訴されないことだ。
    誰にとっても時間は大事だからね。
    裁判沙汰になってから無罪勝ちとっても価値は低い。

    ちゃんとした人の周りにはちゃんとした人が集まる。
    よくない人間にはよりよくない人間が集まり、よりよくない空気を撒き散らす。

    マリファナの客は幸せそうだなあ

    コカインの客はパリピの遊び人で金持ちだ。

    覚醒剤の客は年寄りと貧乏人だらけ。底辺は大変だ。

    パイ=釈放

    車は3年で乗り換える。そのほうがコスパがいい。

    スバルは性能と金額のコスパが一番いいメーカーだ。
    投資家のバフェットもスバル愛好家だって噂だ。

    これは今(2023/03/20)Google検索したらどうもスバルに乗っていたわけでもないらしい。まあ、噂と書いているからセーフか。

    自分の人生は自分で決めろ

    あの親子、弁護士つけなかったから保険会社に平場での解決基準で言いくるめられた。
    子供の片足一本、後遺障害4級5号なのに1000万そこそこで受理したんだと。
    弁護士をつけてれば後遺症逸失利益と後遺症慰謝料で7000万からの交渉だ。
    それ以外に半年分の入院、通院費で500万はとれる。
    無知は罪ですね。

    2023/03/20(月)記述

  • さすがです。
    そろそろ山場が欲しいと思い星3
    土手でレイプして殺した回が好きです

  •  2巻までタダ読み( ´ ▽ ` )ノ

     てっきり憲法9条の話かと思ったら(今までのところ)全然関係なし。「九条」というのは(有罪だと分かりきっている悪人の依頼でも平気で引き受ける)主人公弁護士の名字だった(>_<)

     陰々滅々のムナクソ系(>_<)
     最後だけちょっとだけ救われるけど、ほんとにちょっとだけ(>_<)
     ひたすら人間の悪い面ばかりを見せつけられ、人として生きるのが嫌になってくる(>_<)
    (以下続刊)
    2023/02/13
    #3938
     
     

  •  友人に勧められて、一気に読んだ。感想的には、気持ち悪くなった。犯罪の起こる背景が、貧困であり、障害を持つ人や弱い立場を食い物にする人々がいることだ。その生活の舞台は、ゴミが散らかっていて、汚い。ゴキブリのような生活だ。日本の貧困の現実が、そこには描写されている。恐ろしい物語だ。作者は、『闇金ウシジマくん』で人気を得た。そして、ウシジマくんでは表現できないとして、弁護士九条間人という主人公を作り出した。明らかに犯罪を犯したニンゲンを弁護する。
    逮捕されても、執行猶予にするテクニックを駆使する。状況証拠だけでは、起訴できない。まして、本人の自供がなければ、さらに起訴できない。検察は、自供の中の言葉を編集して、犯罪のストーリーを作って、起訴する。日本の起訴率は、99%である。拘留の20日間が勝負なのだ。証拠を隠滅し、完全黙秘すれば、助かる可能性は増える。
    「弁護士とは権力から人権を守るもの。人を尽くすのが弁護士の使命」という言葉から始まる。
    飲酒運転をして、親子をひき逃げした男を弁護する。父親は死に、子供は片足切断した。九条弁護士は、その男の罪を軽くするために全力を尽くす。危険運転致死は、10年の求刑。過湿運転致死は執行猶予。九条弁護士は「余計なことは何も喋るな」と指示をする。結果として、執行猶予を勝ち取る。実に優秀な弁護士なのだ。その被害者の母親は、弁護士もつけず、補償も十分に取れなかった。物語は、残酷な結果を残していく。九条に対しては、「事故保身しか考えていないクズニンゲンのために動いている弁護士は死ね」とS N Sで炎上する。九条は言う。「道徳上許し難いことでも、依頼者を擁護するのが弁護士の使命」
    交通事故を起こした男は、半グレの壬生という男の紹介で、九条間人が弁護することになる。壬生の背後には、ヤクザの京極が控えている。次の犯罪の物語は、軽い知的障害者が、5年の刑期を終えて、コカインと乾燥大麻の運び人をしているところを職務質問される。腕には「うんこ人間」と刺青されている。底辺に生きる人々にも人権があり、半グレ、ヤクザにも人権はある。法律のルールに従って、九条間人は、弁護士の使命を貫き通す。

  • ウシジマくんの方が面白かった。途中で読むのやめた。

  • 闇金ウシジマくんの真鍋昌平の作品。弁護士の話だった。もっとおどろおどろしい話だと思っていたが、ほんわかした雰囲気もある。面白かったので次巻も読みたい。

  • 被害者弁護の方が儲かるにも関わらず,加害者弁護を生業とする九条.
    イソ弁の烏丸はすごく優秀で4大法律事務所に務めていたのに1年で辞めて九条の元で働く.

    加害者弁護なだけに,法律を熟知した上でマイナスが最小になるような弁護活動を続ける.起訴されないとかより軽い刑に持っていくとか.

    第1話は飲酒運転のひき逃げを過失か何かまで落とした.一方で,被害者は父親が死に,息子は片足を失うも保険も十分な額を取れず.知識がないと食い物にされるいい例.

    第2話から最初のシリーズ.親子2代に渡って近所のヤクザ親子に目をつけられパシりとなり,数年前に罪をかぶって実刑を食らった男の話.薬物所持かなにかで捕まった後,食い物にしてきたヤクザが炎上するよう刑務所の中で警察に暴露.寄生虫ヤクザは死んで償うことに.食い物にされてた人は負のループから抜け出す.九条が裏で手を引いていたっぽい.


    すごく面白い.

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著者プロフィール

漫画家。神奈川県出身。1998年、『憂鬱滑り台』で「アフタヌーン」(講談社)四季賞夏のコンテスト四季大賞を受賞、同誌同年9月号に掲載され商業誌デビュー。2011年、『闇金ウシジマくん』(小学館)で第56回小学館漫画賞一般向け部門を受賞。その他著書に『スマグラー』『THE END』(講談社)などがある。

「2017年 『THE END クライマックス編』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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