どうしても頑張れない人たち―ケーキの切れない非行少年たち2―(新潮新書) [Kindle]
- 新潮社 (2021年4月19日発売)
- Amazon.co.jp ・電子書籍 (142ページ)
感想・レビュー・書評
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ベストセラーとなった『ケーキの切れない非行少年たち』の続編にあたる。前著では非行の大きな一因として、子どもたちの認知機能の弱さを指摘した前著を興味深く読み、引き続き期待して本書を購読した。「頑張ったら支援します」というスタンスをとる支援者や外からの声に、「本当に支援が必要なのは、そもそも頑張れない人たちではないか」と違和感を覚えた著者が、そのような子どもたちをどのように支援するかを探っている。
認知機能の弱さなどから生きづらさを抱える子どもたちを支援する立場にある大人に向けた助言となっており、医療刑務所や精神科病院に勤務した経験も披露しつつ、支援者に向けて様々な視点から心がまえや注意事項を提示する。「頑張らなくてもいい」「他人の評価は気にしなくていい」という昨今の一部の風潮には、あくまで頑張っている人たちに向けられた労いの言葉に過ぎないとして、そのような声を真に受ける姿勢に対してたびたび釘を刺すのが本書における特徴のひとつだ。
非行の根本原因のひとつを鮮やかに導きだそうとした前著に比べ、様々なアプローチから子どもの支援方法を探る本書はいまひとつ焦点が定まらず、一部には著者からの提案のなかでも矛盾と思える箇所さえも見られた。著者の主張についても、「この社会は他者からの評価が全て」「頑張っていると評価されるかどうかは、極端な話、それがお金になるか、ならないか」と言い切ってしまうくだりには個人的に危うさを感じる。
メインのタイトルからは「頑張れない人全般」を対象とした内容をも予期させるが、基本的には非行少年を対象とした前著を拡張、補足するものなので、読み手によっては期待を裏切られるかもしれない。直接子どもたちの支援に携わっている方にとっては、部分部分で参考になる箇所もあるかもしれないが、その他の一般的な読み手に訴えかけるところは少ないのではないだろうか。 -
仕事に活かせるかなー。できなくて、頑張れなくてって人でも出来るような仕組みをつくるしかないのかなー。余裕がないとできなさそうだなー。
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「ケーキの切れない非行少年たち」の筆者宮口氏の著書 ケーキの切れない・・・2とタイトルにあるが、視点が支援者に当てられている。どのように支援したらよいのか、また、支援者をどのように支援したらよいのか述べられている。
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「ケーキの切れない非行少年たち」の続刊、そして支援者側についても書かれた本。
学習支援ボランティアに関心があり、支援者や伴走者の心得みたいなものを得られたら、と思って読んだ。
「あなたが頑張ったら支援する」という報酬、「頑張れなかったら支援はしない」という罰は、本質からそれるものなんだよな、と実感。
ただ寄り添えば支援になるわけでなく、長いスパンで考えとらえること、支援者としての自分自身をある種守ることの重要さも感じる。
正直、簡単にできることではないと思うけど、本読んで最初から完璧に出来たらなんの苦労もないよなぁと思った。
実際に動いて、本の内容を思い出しつつ実感しつつ、巻き込まれて転がって前進していけばいいのかなぁ。 -
これはかなり難しい。言われてることはわかるが、それをきちんと認識したり正しいであろう行動に移すのは大変。でもそういう事を知っておくだけでも必要かな
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『ケーキの切れない非行少年たち』からの2冊目。
「頑張ったら支援します。」というメッセージから、見方を変えて、どうしても頑張れない人には支援がされないのかという点について考えていく。
前回とは違い、非行を行った子ども達のその後が記されていたり、支援者としての視点から描かれている事が多くあった。 -
「頑張る」ということはある程度の水準までいってこそできる、マズローの5段階欲求の考え方がすごくしっくりきた。問題児と認識される子を変えるには自分のコミュニケーションの仕方がかなり大事というのが強く思った。
暑い日が続きますね!水分補給して下さいね。
私は”自分が発達障害なんじゃないか“と悩んでいる人を知っています...
暑い日が続きますね!水分補給して下さいね。
私は”自分が発達障害なんじゃないか“と悩んでいる人を知っています。違うと思うのですが、何と言ってあげれば考えが良い方向へ向くのかと思っています。
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コメントありがとうございます
息子が発達障害なので結構詳しいです(´∀`*)
すごく幅が広くてグレイゾーンの方たくさ...
コメントありがとうございます
息子が発達障害なので結構詳しいです(´∀`*)
すごく幅が広くてグレイゾーンの方たくさんおられます
だれでもある一面ちょっと気になるところありますものね
相手の目を見てお話しできるなら違うと思います