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感想・レビュー・書評
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陰謀論的な物にはもともと興味があって読んでみたが、思ったよりも体系的に理解できてよかった。まず、その歴史やメカニズム、類型について理解ができた。通読できてよかった一冊。今後この領域について考えていく起点が築けた。
そのうえで、米国の陰謀論の機序を知るにつけ、陰謀論というものは多様性の必要悪というか、周縁の広さの証左というか、そこから生まれるものもあるように思えた。歴史的ないくつもの革命も、陰謀論的な、テストステロンが駆動する敵対者(=それは革命勢力に対する為政者)の排除によって成立してきた。
また、自由主義的な多様性の米国ではなく、権威的な国家であれば、陰謀論的なものを抱こうとしても潰されてしまうだろう。苛烈な社会であるほど陰謀論は生じるが、それが生き残り、社会に敷衍して初めて、その社会は柔軟であると言えるかもしれない。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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