- Amazon.co.jp ・電子書籍 (157ページ)
感想・レビュー・書評
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「アウトプットエコノミーが一定の規模まで到達したことで、もう差別化するポイントがプロセスにしかない」。ごく一部の大資本がグローバルクオリティでマスプロダクトを支配してしまうので、資金力でも開発力でも販売力でも一番になれない企業やビジネスマンは、「特定のコミュニティにおいて熱い想いで支持されるローカル・クオリティ」を目指すしかない(大衆車よりフェラーリを目指せ)。
著者の言っていることは、かねて言われ続けていることでもあり、ニッチなビジネスを目指せ、という文脈ではよく理解できるのだが、そこにネットビジネス由来の体験価値やショービジネスの熱烈ファン心理みたいなものが入ってくると、とたんに理解が覚束なくなるんだよなあ。
「プロセスに価値を乗せるには、作り手がそこにストーリーを込めたり、何故やるか(WHY)という哲学を示すことが大切」、「ユーザーをファンにし、セカンドクリエイターとして巻き込み、熱量を上げていく必要がある」ということだが…。
ジェネレーションギャップが関係してるんだろうなあ。なにしろ、自分はユーチューバーを安定した職業として認知できていないし(一時的にお小遣いが稼げたらラッキーな趣味、ぐらいの理解)、もちろん投げ銭などをしたことはないし、価格を度外視して特定の作り手やサービスの熱烈なファンになったこともない。
著者は、今後あらゆる生産コストが一気に下がって、2035年~2040年にはアウトプット(成果物)の売買だけの経済は終わりを迎えるという。そうすると、好むと好まざるとに関わらず、我々は "プロセスエコノミー" で生きていくしかないのだが…(この点については、そうなってくれればいいが、むしろ、エネルギー問題や食糧問題が深刻になってものの値段が上がってしまうんじゃないか、と逆の心配してしまう)。
本書、ボリュームは薄いが、BTS、ジャニーズ事務所、シャオミ、メルカリでの野菜直売、「北欧、暮らしの道具店」、Clubhouse、Zappos、Y Conbinator(シリコンバレーのスタートアップ支援組織)などの事例が紹介されていて、分かりやすい本ではあった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
プロセスエコノミーの弊害のところは勉強になった。確かに過度な期待で自分のやりたいことではなく、「ウケ」を狙うようなことはならないようにしていきたい。
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これは、新しい!!そう思えた本。もちろん前々からなんとなく指摘されてることではあったけどパキッと名前がつくと概念化されますね。
頭の中のタグ付けが簡単になる感じ。
そう、プロセスがなければ人は買わない。いくら商品の良き面を説明したところで買わない。
この人だから、それはすなわちこの商品が「ここにある」理由。売る人も含めてね。
営業やってた頃、躍起になって商品の良い面をアピールしても全然通じなかったなー。
今は、自分で仕事をしてるから別の意味で役に立つ。 -
知人のオススメにて購入。
2、3時間でさくっと読めます。
どんな職種でも当てはまるような気がします、プロセスエコノミー。
若しくは、自身の職種にどう当てはめることができるか、考え始めることがこの本の良い提起かもしれません。
あとプロセスエコノミーは自身に向き合うこと、肯定していくことにも繋がるように思いました。
本棚に残さないですが苦笑、考え方は入れておいて損のない知恵をもらえます。 -
目から鱗な事だけど、後半からは量増しなことしか書いていないので、適当に読んでも大丈夫です。笑
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書評の人たちが登場するだけ。
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物質的に満たされた成熟社会では最終産物を生み出すまでのプロセス自体を売る、プロセスのWhyをブレさせない。
KPOPは肖像権の縛りを緩くしてセカンドクリエーターを増やしてコミュニティを盛り上げた。
MustこなすうちにCanが見つかり、Willができる。
ラジオもプロセスエコノミーだな。 -
非の打ち所がない完成されたものを見せたいと考えるのは自分だけじゃないはず。
早くて安くて完成されているものを提供するのは大企業の仕事。
もっと制作過程を見せて参加させて一緒に作ることの方がファンとしては嬉しいのかもしれない。