盾と矛 2030年大失業時代に備える「学び直し」の新常識 (幻冬舎単行本) [Kindle]

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  • 環境が激変する時代を生き抜くには、知識やスキルのアップデートが不可欠――。競争において身を守る盾にも、攻めるための矛にもなる「学び直し」について解説する書籍。

    技術の進歩が従来型産業を破壊する例は多い。しかし、知識やスキルのアップデート、つまり「学び直し」を行えば、新たな職業に就くことは可能である。例えば、かつて自動車が出現した時、職を失った人力車の車夫は、タクシードライバーになることができた。

    デジタル技術が革新される中、企業が生き残るには、ビジネスモデルの見直しが必要になる。だが、これを行うのは難しい。長年のやり方や慣行などを変えることになるからだ。

    ドイツの鉄鋼・金属商社クルクナーは、デジタル化によりビジネスモデルの変革に成功した好例である。その成功のカギは、企業文化の変革にあった。同社は、社員教育を通じて従業員がデジタル化戦略を理解できるようにし、業務においてデジタルな方法を用いる文化を定着させた。

    新型コロナ対応において、日本はワクチン開発で後れをとった。その原因は「技術経営」を担う人材の育成基盤の脆弱化や、政策策定の「縦割り構造」などにある。組織内の情報交流や、アイデアの交換を促す仕組みを作らなければ、コロナ対策はもとよりグローバル競争でも優位に立てない。

    台湾はコロナ対策に成功した国の1つである。同国は国際人材が多く、官民とも新しいアイデアに寛容だ。また、若者の声を聴く「若者顧問会議」をはじめ、教育、技術、情報交流に関する制度がある。こうしたことが背景にあり、コロナ危機が台湾を襲った時、理解力が高く、技術に長けた人材が情報を広く収集し、早期に良い対策を打つことができた。

  • 1.この本を一言で表すと?
    人生100年時代に向けて学び直しの重要性を説いた本。

    2.よかった点を3~5つ
    ・学び直しに失敗した父親(p5)
    →新しいことに挑戦するチャンスがあれば積極的に挑戦するべきだと言う良い教訓だと思う。

    ・人事のキーワードは再現性ではないか(p27)
    →新しいことを学ぶ姿勢が重要という事だと思う。

    ・人生100年時代になると、公的年金額は減り、就労年数はさらに延びます。常に学び直す習慣を身につけないと、サバイバルできない世界になるのです。 (p5)
    →これまでの蓄積だけで生きていける世界ではなくなってきた。そのことを改めて自覚したい。

    ・「学び直し」をすれば、人生の選択肢が増えるだけではなく、状況が悪い方向に転換する時でも「脱出」ができます。これからは、万物流転の時代になると予想されます。学び直しは万物流転の「盾」でもあり「矛」でもある、ということです。 (p7)
    →いつでも脱出できる準備は必要だと思う。

    ・学び直しに性別も年齢も関係ない。(p212)
    →何歳になっても学び直しは必要だと思う。

    2.参考にならなかった所(つっこみ所)
    ・2章以降は個人レベルの学び直しの話なのか、企業レベルでの変革の話なのか、よくわからない。
    ・5章新コロナの話は、学び直しと何の関係があるのか?
    ・東京理科大MOTの宣伝が多いと感じた。

    3.実践してみようとおもうこと
    ・興味のある新しいことを学んでみる。

    5.全体の感想・その他
    ・個人レベルの学び直の話がメインテーマだと思っていたが、予想とは違った内容だった。
    ・2章以降の企業レベルの話は聞いたとこのある話がほとんどだったので、新たな発見はあまりなかった。

  • 1.DX→「業務改善」ではなく「社会改革」
    2.大学改革の本質
     単位・学位で保護

  • 社会の変化に対応できるためには、学び直しが必要となることを説いた本。

    人生100年時代、DX、AI、SDGs。社会の変化が大きくなる中、ビジネスで長く活躍したいなら学び直しは必須です。学び直しをしないと、すばやく変化に対応できません。変化のスピードにとまどっていると、気がつけば取り残されている危険性があります。

    本書は、現代のビジネスはどう変化しているのかを解説しつつ、学び直しの重要性を強く主張しています。

  • 盾と矛 2030年大失業時代に備える「学び直し」の新常識
    著:ロバート・フェルドマン、 加藤 晃

    2030年までに1600万人が職を失う。
    これまで頭を使うとされてきた業務でも、繰り返し的(ルーティン)な性格の強い業務は消え去る側に分類される。事業・雇用環境の変化に対応するには、必要な知識やスキルのアップデートが不可欠である。そうならないためには学び直し「リカレント教育」が必須となる。

    本書はそんな学び直しの新常識について以下の7章から構成されている。
    ①人生100年時代と「一所懸命モデル」の崩壊
    ②AIとDXを自分の言葉で語れるようになろう
    ③DXの本質は、ビジネスモデルの変革
    ④最も弱いスキルを消えない限り、成長はない
    ⑤データを正しく解釈しよう 新型コロナと日本人
    ⑥エネルギー革命と成長する企業の決断
    ⑦投資家が重視する「サステナブルファイナンス」とは

    AI等の台頭により消えてなくなると言われる業務は、少し前とはその数も量も大きく変わる。飛躍的なスピードで進化するそれを正確に予測することは誰も出来ない。

    現状においてそれに備えるために努力してもそれだけで安心ということはなく、我々人類はAIやロボットが進む道・進化に職を奪われることにびくびくしながら、その予測できない動向から目が離せないまま終わるのか。

    それではもちろんおもしろくない。それを踏まえた上で自分が出来ることを探しながら、学び続ける。学ぶ対象も変えながら自分を高め続けることがますます必要となる。

    こうなりたい。だけの学び直しではなく、やりたいことだけではなく、生き抜くための学びを意識しながら柔軟かつ戦略的に前向きに向き合い続ける必要がある。

    長い視点ではなく近い将来に訪れるある意味危機に対して、我々は今から本気で備えておく必要がある。

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