竜人の国の皇帝×希少種の竜人
中華っぽい雰囲気の竜人が暮らす国のお話。
※受けが妊娠出産します※
父親が亡くなり天涯孤独である受け。受けは希少種という珍しい竜人。性的に興奮すると首から落ちるウロコが高級な媚薬となるそうな。そのため拐かされる危険があり、身を隠すため貧民街で日雇いをしています。日々かつかつの暮らしですが、ある日銀髪の幼児を拾いました。可愛い存在に慰められ生活に張り合いが出るのですが、この子は体が弱く、ある日大発作を起こします。受けは薬をなんとかしようと自分のウロコを売って金策しようとしますが、友人に嵌められて体を売り飛ばされそうに。そこにタイミング良くガサ入れに来たのが攻めでした。
設定がしっかりしたドラマチックなお話でした!受けが日陰者体質で何度か可哀想な目に遭うんですが、すべてにどうしようもない理由があり、ほんとの悪人がいないのが良かった。銀髪の幼児あやしい…と思っていたら、予想通りの展開。でもみんなが幸せになるための、大事な存在でした。攻めが不器用で最初からメロメロじゃないのも良かった。2人が少しずつ歩み寄り、互いの心に寄り添って好きになっていく様にキュンとしました。
あと結婚後の初夜のあと、シーツにウロコが何枚も落ちていたっていう描写が好きです。まさに愛の結晶!キラキラしてさぞかし綺麗なんだろうなあ…と想像。幸せの象徴のような気もします。
作者あとがきを読んでいたら『攻めのスペックが物足りない』ので最初のプロットから色々変えたとのこと。さすがです。スパダリ大好物なので大満足です!