一度読んだら絶対に忘れない世界史の教科書【宗教編】 公立高校教師YouTuberが書いた [Kindle]
- SBクリエイティブ (2022年2月22日発売)
- Amazon.co.jp ・電子書籍 (374ページ)
感想・レビュー・書評
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【学んだこと&印象に残ったこと】
ゼウスを祀るスポーツの祭典がオリンピック
ジューンブライドは、ゼウスの正妻の名前から取っている
ユダヤ教、キリスト教、イスラームは一神教なので、同じ神を信仰している
すべて旧約聖書がベースとなっている
イエスが十字架にかけられたのは、ユダヤ教のこれまでの教えを覆す存在となったことで危険視されたから(隣人愛など、今までのユダヤ教とは違う教えを唱えた、救世主を待望するのがユダヤ教だが、イエス自身が救世主として現れてしまった)
※イエスはユダヤ人の中の1人だった
カトリックに反する形でプロテスタントが誕生した
利子を取って助け合いをすることで全体の幸福度を上げることを是とする考えがキリスト教から生まれた(カルヴァン)
この考えが後に資本主義に影響する
イスラームがヨーロッパとアジアの間を地理的に通せんぼしていて、ヨーロッパがアジアの絹や香辛料を手に入れるには、イスラームから高値で買うしかなかった
そこでヨーロッパ人が自分たちで航路を見つけ出しアジアと直接繋がり、発展した
イスラームに関わる人物名が国名の由来になっている(サウジアラビア)
国の憲法がイスラーム基準
イスラームはヨーロッパのような近代化を目指したい人や国という枠組みではなくイスラームとして団結したい人など様々なので、現在も争いが絶えない
インドは4つの宗教が発祥した地
ヒンドゥー教の国だったところにイスラームの教えが入ってきて、ヒンドゥー教とイスラームで国内の対立が起こった
結果として、インド(ヒンドゥー)とパキスタン&バングラデシュ(イスラーム)に国家が分裂した
日本では、江戸時代に民衆はどこかの寺の檀家になることが強要され、寺院は布教よりも葬式や法事を行うことが主な仕事になり、それが現在も根付いている
【感想】
災害は天の意思の表れという儒教の考えや、神頼みすること、初詣や七五三、クリスマスなどのイベントに参加することなど、宗教として意識はしていなくてもすべての人の生活に切っても切り離せない存在だということがわかった。
特定の宗教を信仰しているわけではないけれど、さまざまな宗教の考え方を無意識に取り入れている部分がたくさんあったことに気づけた。
不安を取り除いたり幸せになったりするために生まれたはずの宗教が、政治に良くない形で影響したり(日本の神道をベースとした政治により、人々は戦争することを厭わなかった)、争いの火種になったりすることについては、正直理解できない部分が多い。
いつの時代、どこの国でも、苦しみや死に恐怖を抱いていることは変わらないな、と感じた。
特に中東では現在も争いが絶えないが、その背景を知ることができ、大きな学びとなった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ものの試しに読んでみた。世界史は苦手だった。
宗教ごとにその歴史を辿っていく形になっており、ストーリーが自分の中で確立していく。あとは横のつながりを自分で作り上げればとてもいいフレームになる。
マニ教とかジャイナ教、神道もしっかり書いてあって面白い。
宗教関係の歴史を一回なぞってみたいという人にはおすすめ。 -
宗教を主とした世界史の本はあまりなく、非常に勉強になりました。
自然に生かされているというところから、畏敬の念が生まれ信仰が生まれてくるのだということを改めて考えさせられた。