- Amazon.co.jp ・電子書籍 (163ページ)
感想・レビュー・書評
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幼児の扱いが粗雑になっている
この本を読んで、今の時代に合わない考えだという人もいるかもしれないが、日本は、全て大人ファーストな保育政策に騙されているのではないかと思う。保育所は保育に欠けるこども達のためで、親のためではない。保育所は親を待つ場所で、こどものお家ではない。親のために、標準11時間も預けられるこどものことを考えているのか?
大人たちは、8時間は労働、働き方改革といっているならこどものために、大人が時短ワークでこどもと一緒にいる時間を確保できる政策を考えてほしい。こどもとの時間を気づかないうちに奪われ、子育てが出来ない親が増え、それを施設任せで、いいよは、おかしいし、結局施設から卒園してしまったら、施設の職員は何も出来ない。さらに、子育てをしていない親に限ってこどもを管理しようとして、結局、思春期にどうにも手に負えないことになってしまう。
絶対に幼児期の時間は戻らないし、関係を取り戻すには、倍以上の時間を費やす必要があるから、向き合うことをせず、問題を起こすと、こどものせいにする。
いえ、そればあなたのせいですよ。
こどもは親を選べない。親を育てるための政策が必要。そして、親に育てられていないこどもばかりが大人になった時。日本人がいなくなるんじゃないかと思う。
あらためて当たり前の子育てについて、考えさせられた1冊でした。 -
育休中、もっと子供と一緒にいたいのに、保育園に早く入れないと入れられなくなってしまう、という気持ちの時に読みました。
子育ては本来こういうものだ、と納得できる内容のものが書かれていて腑に落ちました。子供ともっと一緒にいたい気持ちは大切にしていいのだと。
普段読む育児本とはちょっと違う視点。子育てしてる親以外にも持っていて欲しい感性。良い本でした。 -
個人的には昔から感覚的に乳幼児期は保護者との時間を最優先にすべきだと考えていた。それが言語化してもらえたかんじ。
もちろん、生きるために働く必要がある人がいること、子どもにとっても親にとっても低年齢期の保育が必要な場合があること、保育園の良さや保育者の専門性や努力、工夫も理解している。
でもやっぱり「ままがいい」「ぱぱがいい」のだと強く思う。
「女性の社会」と言葉巧みに保護者の思考を誘発し労働者を増やせばいいみたいな、国の政策には危機感しか抱かない。
預けられるから預ける、無償なら使うにこしたことはない…みたいな社会の風潮を作らないでほしい。
誰しも自身が大人や親になった時、子どもの頃の経験や記憶を頼りに我が子に向き合うと思う。もう数年で11時間保育がスタンダードになってしまう。現場では確実に、情緒が不安定な子どもが増えている。発達障害だけが問題ではない。保護者ですら愛着に不安がある人が増えている。皆、人と関わることを煩わしく思いつつも、人との関わりに飢えている。
もっと大らかに国、社会、町、地域でこどものこと未来の国のことを考えた方向に向かっていきたいと強く願う本だった。