資本主義の方程式 経済停滞と格差拡大の謎を解く (中公新書) [Kindle]

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  • 中央公論新社
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  • 一人当たりの消費には限界があり、ある程度を越えたらどんなに資産が膨れようと消費は増えない。しかも、人間食いっぱぐれる心配がなくなると、生きるために使うお金ではなく、増やす数字としてのお金に興味がシフトする。数字は観念なので果てがない。そんなゴールのないお金集めゲームに夢中になった金持ちはますますケチになり、使うアテのない金を無制限に溜め込み続ける。結果、お金の流れが滞り、格差も拡大する。

    方程式の部分は理解が追いつかないものの、だいたいこんな事が書かれていた。この無制限お金集めゲームを楽しみたい人たちが新自由主義者でありリバタリアンだろう。お金を集めるためなら、他人の人生、地球資源、生物多様性やなんかを食い散らかしても心が痛まないのも、意識が衣食住という血の通った現実ではなく、観念の世界にズレちゃってるからなのだと思うととても納得できた。

  • ふむ

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著者プロフィール

小野善康

大阪大学社会経済研究所特任教授。1951年(昭和26年)、東京都に生まれる。東京工業大学工学部社会工学科卒業。東京大学大学院経済学研究科博士課程修了。経済学博士。武蔵大学助教授、東京工業大学教授、大阪大学社会経済研究所教授・所長、内閣府経済社会総合研究所所長などを経て、現職。大阪大学名誉教授。専攻、マクロ動学、国際経済学、産業組織。著書に『寡占市場構造の理論』『国際企業戦略と経済政策』(日経経済図書・文化賞受賞)、『貨幣経済の動学理論』『不況の経済学』『金融 第2版』『景気と経済政策』『国際マクロ経済学』『景気と国際金融』『誤解だらけの構造改革』『節約したって不況は終らない。』『不況のメカニズム』『成熟社会経済学』『消費低迷と日本経済』など。

「2022年 『資本主義の方程式』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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