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感想・レビュー・書評
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タイトルどおりに主に亡くなった(と思われる人も含む)人のブログやSNS、ホームページをいくつかまとめた本となります。闘病記、自殺にむかう日記がほとんどとなりますが、同種のサイトなどは比較的見つかるものなのでしょう。ですが、サービス、技術の変化によってほとんどのものは消えていきます。筆者はそれらを記録し共有したいと考え、その声に耳を傾けてほしいと願っています。
たとえ見る人がほとんどいなかろうが、自分自身に向けたものであろうが、やはり何かを残したい、書くことで心を落ち着かせようとする姿は胸を打ちます。
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多くの人がインターネットに接する時代だ。接すると言うより、
生活の一部と言った方がいいのかもしれない。
何かしらのSNSを利用し、何かしらの痕跡を残している人が
ほとんどだろう。私もそんなひとりである。こうやって読書
感想文などを投稿しているのだから。
だが、人はいつかこの世から去る時が来る。その時、私達が
インターネット上に残した痕跡はどうなるのだろう。
数年前、そんな「デジタル遺品」の生前整理の仕方を紹介して
いたテレビ番組があった。
本書は同じ「デジタル遺品」でも、今でも(本書執筆当時)
ネット上に残された故人のサイトやブログ等を紹介している。
ある人は糖尿病の怖さを綴り、ある人はサイトが永遠に残る
ことを願い、ある人は娘を殺された父親の心情を書き残し、
ある人は伴侶の病をきっかけに闘病記を集めた私設図書館を
開設した。
ご本人の死後もアクセス数の多いサイトもあるが、多くは
膨大なインターネットの海の中に沈んでしまうのだろう。
サイトが利用しているサーバー変更で移転できなかったり、
サービスそのものが消滅してしまうことだってあるだろう。
だが、そこには生きることを希望しながら生き続けることが
出来なかった人や、希死念慮を書き綴って自死してしまった
人がいる。彼ら・彼女らの、人生の一片を垣間見せてくれる
作品だ。
インターネット上の情報は永久不滅ではない。長短はあれ、
いずれ消えゆくものだと思う。それは人の人生と同じなの
ではないかな。
死を前にした時、あなたはインターネット上の痕跡を
消しますか?残しますか? -
遺されたサイトについて気になっていたので読了。さすがにこれだけのものを一気に読むと精神的な負担のようなものはあるが。
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様々な生を生きた人たちの痕跡。墓標としてのHP、ブログ、SNSアカウント。今を生きることの大切さを示してくれているよう。