秋篠宮 [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 自らのための備忘録

     長女の異例の結婚、次女の別居、長男の盗用疑惑、職員の連続退職などなど、なにかと悪い評判が書き立てられがちな秋篠宮家について、その理由や反論があるのかと思ったらそれについてはほとんど書かれていませんでした。

     20世紀になって世界中で王室が消滅しました。欧州では大きな勢力を保ってきたオーストリア・ハプスブルク帝国や、ロシアのロマノフ王朝が、またアジアではお隣の清王朝や大韓帝国の李王朝や、他にもオスマントルコもポーランドもベトナムもフィンランドも、数えきれないくらいの王室がこの世から姿を消しました。
     令和の次世代の天皇に即位するかもしれない「秋篠宮家」について書かれた本を読んだら、何か考えるものがあるかと思いましたが、本書からはあまり響いてくるものはありませんでした。

     ただ、王室/皇室における「次男」という存在は考えさせられるものがありました。英国のヘンリー王子の出版物のタイトルが『SPARE』であったことも話題になりましたが、日本においても、常陸宮殿下の存在、また二二六事件に影響があったとも言われる秩父宮殿下の存在についても思いを馳せました。
     二十一世紀、あるいは二十二世紀の天皇制の在り方とともに、「お世継ぎ」以外の王族/皇族の在り方も課題になっていくことと思いました。ただでさえ、職業選択の自由が制限され、選挙権も被選挙権もなく、プライバシー権も保障されているとは言い難い王族/皇族について様々な議論がありますが、次の100年で世界がどのように変わっていくのか、日本はどうしていくのだろうかと考えました。

     あまり得るものは多くなかったのですが、最後の方で、1990年代初めに皇后の女官長として務めておられた井上和子女官長は、木戸孝一の三女であり、その木戸孝一自身が、秋篠宮誕生日の翌日昭和天皇と会っていたという文章に接して、うまく表現できませんが、「天皇家を取り巻く何か得体の知れないもの」とでも言ったら良いのか、そのようなものを感じ、なんとも言えない気持ちになりました。

     kindle unlimited に入っていたので無料で読了。

  •  秋篠宮と長年の交流のある皇室記者の本。

     話題の小室圭ネタの真相や裏話を期待すると肩透かしを喰らう。
     だが、長く皇室を見てきて接していたからこそ書ける秋篠宮親王の人となりは非常に興味深かった。
     秋篠宮は皇室としては受け身、与えられた役割を全力でこなすという姿勢で、自ら皇室を変えていくというスタンスはない。一方で皇室を離れた部分では人権意識が高くリベラル。
     一緒に暮らす家族を知らずに育った現上皇がつくった家族の子である秋篠宮。はたして彼の家族はどのようになっていくのか。。。

  • 24年前に出版された「秋篠宮さま」もそうだったが、世間から誤解されている秋篠宮の誤解を解く、みたいな前書き。誤解だというなら、行動で誤解を正す期間が24年間もあったのに、なぜ誤解されたままなのか。そして、24年前の誤解は解けていないと思うのに、なぜ同じような「本を出版する」という対応を繰り返すのか。よく分かりません。

  • テレビなどの報道ではわからない、一面が垣間見えた。ただ、立場上限界があるのだろうなあ、少し控えめな言葉が多いなあ。女の子の父親、ていうのは想像しかできないけど、大変なんだろうなあ。

  • 秋篠宮様と長年の友人らしいジャーナリストの著者が、秋篠宮邸に通い、取材してきたことをまとめた本。

    友人ということ、今後も宮様との関係が続くだろうと思われることから、かなりの忖度が感じられる。

    宮様の幼少期の思い出とか、普段の生活のこととか、報道で出てこない話を知れたのは良かったけど、表面的で上っ面の話しか出てこないことに違和感を感じた。

    宮様は、本当に何も考えていない人なのか、著者のことを信頼していないから、本心を明かさないのかのどちらかだと思う。
    いずれにしても、1冊の本にするには、あまりにも薄っぺらい内容と感じた。

    現在、秋篠宮家は非常に辛い立場に置かれていると思う。
    確かに、著者が指摘するように、紀子様が上皇上皇后両陛下をずっと支えてこられたこと、眞子様、佳子様が成人後まもなくから公務をこなしてこられたことは、もっと評価されても良いとは思う。

    特に、東日本大震災の時は、眞子様、佳子様は、素性を隠して、ただの学生とてボランティア活動に参加されたこと、一般参賀を参賀者側から見たことなどは、お二人の人柄をよく表していると思う。
    自由奔放であることは、決して悪いことばかりではない。
    それだけに、あの結婚だけは本当に非常に残念である。

  • 皇室関連の本を読んだことはなかったのだが、本屋で目についたので購入
    所感としては、秋篠宮殿下って面白いなあという感じ
    殿下が抱負や目標を語りたがらないことに、(本文中の記載・ニュアンスとは離れた感想になるのだが)、個人的に好感を抱きました

    本としては、殿下の軽めの紹介というところがほとんどであり、何かをドラスティックに論じていると感じることはなかったですね
    知識がないところに込み入った展開をされてもついていけないので、これでよかったです
    ああ、気になっている人はいると思うので書いておきますが、小室圭氏関連の話はそんなにないです!

    あと、皇室サイドの発言・言葉選びの意味するであろうことの解説にページを割いていて、解釈法の講義として面白かったですね
    「憲法にのっとり」と「憲法を遵守して」の違いとか
    普段、ローコンテクストな生活をしているので、物珍しさが先行してという感じですが

    本書の内容とはまったく離れるのだが、皇室について気になったことメモ
    - 皇室の必要性を治安や政治リスク、経済性等から論じた研究はどの程度ある?
    - 特に日本と諸外国の比較は?

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著者プロフィール

昭和31年、埼玉生まれ。早稲田大学卒業後、毎日新聞社入社。京都支局、東京本社社会部宮内庁担当などを経て編集委員。著書に『秋篠宮さま』(毎日新聞社)、『美智子さまの気品』(主婦と生活社)、『銀時計の特攻―陸軍大尉若杉是俊の幼年学校魂』 (文春新書)などがある。

「2018年 『天皇交代 平成皇室8つの秘話』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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