よけいなひと言をわかりあえるセリフに変える親子のための言いかえ図鑑 [Kindle]

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  • 2022年6月28日発売
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  • 『言いかえ図鑑』が参考になったので
    『親子のための』も読んでみた。
    人間関係の悩みや生きづらさを抱える人の
    その背景に「親子関係」の問題が
    根強く残っている(P3)という指摘は
    なるほどなと思った。
    理由は、親子は「支配関係」になりやすいから。
    例えば、「えらいね」というNG用語。
    上下関係は”支配関係”でもあるので、
    親が上から目線でほめている限り、子どもは
    「認められなければいけない」という
    強迫観念にとらわれしまう(P71)。
    そして以下の指摘に思い当たる所がある
    「自分の意思を無視してでも親の意向に
    応じようとする。そのため親に認められなくなると、
    自己否定や自己嫌悪に陥り、自分自身の成長という
    目標まで見失ってしまうことがある」(P71)
    素直で心優しい子ほど(自分を殺してまで)
    親の喜ぶことをしようとする。期待に応えられない
    ことが分かったり、親の心が離れたりすると
    子は自棄になったり反抗したり空虚になったりする。
    親は残酷でもともと言うことを聞かなかった
    他の兄弟を「可愛い」「好き」とか
    露骨に言ったりするのだ。
    それを聞かされた期待に応えようとしていた子の
    虚無感はハンパない。

    「ほめるときは『ほめるだけ』」(P75)
    「『条件付き』の愛情表現はNG」(P88)
    「進路を親が決めつけると教育虐待
    になることも」(P144)
    「恋愛に反対すると、よけい執着する」(P161)
    などの指摘も秀逸だ

    さらに成人した子ども、年老いた親との関係まで
    言及しているのが素晴らしい。
    「(年老いた親との関係が)近過ぎると
    うまくいかないようなら、会う回数を減らす、
    相談はやめて事後報告にする」※
    「自分の生活を守ることも大切」
    「親も子も互いを尊重し、それぞれの人生を
    楽しめるといい」(P198)
    さらに
    「親の干渉に悩む人は、自分から親に依存している
    可能性もある」(P205)という指摘は
    目からウロコだった。※

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著者プロフィール

大野萌子(おおの・もえこ)
公認心理師。2級キャリアコンサルティング技能士。産業カウンセラー。
(一社)日本メンタルアップ支援機構代表理事、企業内カウンセラーとして長年の現場経験を生かし、人間関係改善に必須のコミュニケーション、ストレスマネジメント教育を得意とする。官公庁・企業・大学などで講演・研修を5万人以上に実施。シリーズ51万部を突破した『よけいなひと言を好かれるセリフに変える言いかえ図鑑』ほか著書、『世界一受けたい授業』などメディア出演多数。

「2023年 『10代のうちに知っておきたい言葉と心の切りかえ術』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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