マンガでわかる ベンジャミン・グレアムの投資術(バフェットが師事し、現代の投資家も結果を出した! 現代に通じる本当のバリュー投資を知る!) [Kindle]
- standards (2022年9月22日発売)
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感想・レビュー・書評
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バリュー投資の父。上場企業が正確な財務状況を公開してくれない時代に、様医療系から古典文学まで、分野を問わず幅広い偉人たちから学び、そして自身の知識と経験を積極的に後進へと伝えていくことで、投資の世界に実践的な「学習」を持ち込んだ人。財務状況を見極めるための貸借対照表の読み方が分かりやすかった。
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たまたまKindkeで見つけたので読んでみた。
いい意味で、当たり前のことを実行しなさい、ということが書いてあった。株価を見て一喜一憂することが多い自分だが、本当はグレアムのように中期的な投資をしたいと思っている。売られ過ぎた銘柄を探して買い、買った時に決めた売り方で売る。特に売るタイミングが最も難しいのだが、これを実践して初めてトータルでのプラスを産むのだろう。
バフェットの「15の質問」は投資前に見るようにしたい。 -
バリュー投資の父と言われるグレアム氏の生涯を描いた作品。「賢明なる投資家」も「証券分析」も未だ未読(ちょいと恥ずかしいが)な僕にとって改めてグレアム氏のバリュー投資の考え方を推敲できたのは良かったかな。
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この「マンガでわかる○○の投資術」シリーズを何冊か読んだが、人柄はベンジャミン・グレアムがいちばん好感が持てる。
ジム・ロジャーズ、ジョージ・ソロス、そしてピーター・リンチの本は、いずれも凡人には真似できない天賦の才を見せつけられている感じがした。
彼らの投資哲学を語られたところで、自分にはとうてい真似できないと、読みながらすでに諦めを感じさせるものがあるのだ。
くらべてグレアムの投資術はだれにでも容易に入手できる財務諸表をもとに、いくつかの数式を使うだけで実践可能であり、資力と経験にとぼしい個人投資家に優しい。
哲学や文学が好きな学者肌の人物だからだと思うが、圧倒的な能力やひとを寄せ付けない孤高の天才といった雰囲気を感じさせず、親しみやすい。
売るために買うのではなく、一生保持するくらいの長期投資の観点も、倫理的に惹きつけるものがあるだろう。
そういう意味では弟子のバフェットもグレアムに準ずるものがあると思う。
これを読む前に「賢明なる投資家」をすでに読んでいたのだが、頭の中で整理できていなかったことが改めて理解できた。
「賢明なる投資家」は、どちらかというと個人投資家の心構えを説いた地の文が目につきやすい本だった。バリュー投資の論理的な解説ももちろん書いてあるのだが、最新版の発行から半世紀が経とうとしている本だから、すでに投資家の教養本という印象が強い。
あの本で覚えているのは「賢明なる投資家は、投資情報サービス機関のアドバイスだけで売買はしないものだ」といった格言めいた台詞ばかりだ。
しかしこの本では割安株の目安となる公式、たとえば流動比率や、純利益の十年平均などの計算も、この漫画を読んでから実際にやってみて、なるほどこの企業はこういう数値が出るのか……と体感することができた。
ふだん私は難解で長いとされる作品の抄訳本や、活字を漫画に変えた本にはあまり手を付けない。
たとえば「カラマーゾフの兄弟」の解説本や漫画版を読んだところで、「カラマーゾフの兄弟」を読んだことにはならないし、そこに時間を割くくらいなら一刻も早く原作を読むべきだと思うからだ。
この本はベン・グレアムの伝記であって「賢明なる投資家」の漫画版ではないが、もう読む必要がないと思っていた。
しかし無料で読めるのだからと気まぐれで手に取ったところ、ベン・グレアムの投資家以外の面が多少知れたし、「賢明なる投資家」の活字から取りこぼしてしまった部分が意外とあったんだな、と再認識できた点では有用な本だった。