無情の月 上 (ハヤカワ文庫SF) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 今回の主人公は、ニコール。主人公が変わっても、よく似た境遇?です(拒食症の問題を抱え、そして夫婦仲は熱々、みたいな)。 月面探索のお話なのですが、それを妨害する「地球ファースト」との攻防が、なんともリアル。こんな話を聞くと、いろんな研究・開発・探索などといった胸躍る知的好奇心をくすぐる活動の”裏”では、どろどろで腹立たしく面倒くさい攻防があるんだろうか。それでも、未知への挑戦は、きっと止められない!に違いない。

  • 巨大隕石落下から10年以上が経ち、月には月面基地ができていた。
    1963年、初の有人探査船が火星への飛行を続けて田舎、カンザス宇宙港で打ち上げ直後の貨物ロケットが爆発する。
    宇宙開発に反対する過激派のテロであることは間違いない。
    宇宙開発機構にも月面にも一味がいることがほぼ確実となり、極秘調査が行われることになり、州知事夫人であり、宇宙飛行士のニコールが月に送り込まれることになった。

  • 〈レディ・アストロノート〉長編第3作▲月面基地が設立された世界の1963年。初の火星有人探査ミッションの裏側で、宇宙開発に反対する過激派のテロ工作が…▼『火星へ』で暗躍した「地球ファースト主義過激派」によるテロ話、作中で宇宙開発が必要なのか疑問を残すのは確か、ポリティカルSFスリラーだ。ヨーク夫妻も大概だと思ったが、ニコール&ケネスのウォーギン夫妻は、更に輪をかけて酷い。過剰な克己心を持ち拒食症で、自己抑圧的な共依存。州知事夫人でパイロット、カースト上位を周りの面々が良くも心許すと感心しきり(2022年)

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