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感想・レビュー・書評
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【この惨事から得られた教訓は他にもあった。問題は、その教訓が何かについて、ビザンツ人たちのあいだで合意が成立しなかったことである】(文中より引用)
歴史のロマンを象徴するものとしても語られるビザンツ帝国の最期。しかし実際はどのような末路の迎え方であったのか。気鋭の歴史学者が丹念に崩壊までの道のりを綴った一冊です。著者は、ロンドン大学に務めるジョナサン・ハリス。訳者は、大阪市立大学名誉教授を務める井上浩一。原題は、『The End of Byzantium』。
振り返ってみれば単直線的に帝国の崩壊に突き進んでいるように見えたとしても、その時代を生きている人たちからすれば、帝国の終わりはまったく予想もつかなかった未来であったんだなということを痛感しました。冷静である一方、冷淡まではいかない筆者の目線に共感を覚える一冊です。
慣れないカタカナが頻出しますが☆5つ詳細をみるコメント0件をすべて表示
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